最近ネット上で自分の好き嫌いをはっきり言うことがめっきり減りました。変な反応がかえってきて面倒くさいからです。昔（20年以上）はそんな余計な気遣いは必要なかったのですが、ネット人口が増えて特にSNSが普及してからは単なる個人的な好みの話をしているだけなのに、「自分の好きなこと（モノ、人）をけなされて気分が悪い」的なレスポンスが戻ってくることが本当に鬱陶しいです。別に好き好きなんだから気にしなければいいじゃん、とはならないみたいです。

　例えば音楽や映画の好みとか、スポーツ選手の好き嫌いなんて、誰だってあるはずです。ヘビメタが好きでクラシックが苦手な人もいるし、ハリウッド大作が好きで邦画が嫌いな人もいるでしょう。料理の好み、贔屓のチーム、愛読しているマンガ、行きたい旅行先。好きなことは語ることはできても、反対に嫌いとか、苦手について語ると、ディスられたとなります。

　特に世の中には広く受け入れられていて人気があるけれども、自分はちょっと苦手だなとか、イヤな感じだなと思っていることを正直に言ったりすると、下手をすれば炎上案件になりかねません。でも同じように感じている人は必ずいるし、そういうマイナーな感性を持ち合わせている人同士が共鳴すると本当に話が盛り上がるのですが、大っぴらには表明しにくいのは、それだけ日本が同調圧力が高い社会だからでしょうか。