幹事クリタのコーカイ日誌2019

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12月2日 ● 批判性が薄い流行語大賞。

 今年の流行語大賞は「ONE TEAM」に決まったそうです。この流行語大賞はいろいろと選択基準に一定の好みが反映されていることを以前から指摘されてはいますが、それはそれとしてこれだけ長きにわたって続けられていること自体、何らかの世相を映し出す鏡として、ひとつの価値はあるだろうと考えています。

 今年のノミネート語の特徴は、お笑い界からのエントリーがなかったこと、日本プロ野球界からのエントリーもなかったこと(イチローはありましたが)、ラグビー関連がやたらと多かったこと、政治批判色が例年より薄かったことでした。お笑いや野球の影が薄かったと言っても、これまでの流行語大賞ならひとつやふたつは入れてきたのに、選考基準が変わったのかなと思っていました。はっきり言って、選考してきた人(たち)が若返ったのかと推察しています。

 今回の受賞結果を見てもやはりそう感じました。大賞以外の受賞語は「計画運休」「軽減税率」「スマイリングシンデレラ/しぶこ」「タピる」「#KuToo」「○○ペイ」「免許返納」「闇営業」「令和」です。なんだか全体に軽量級です。よく言えば明るく軽やかですが、悪く言えば当り障りがありません。はっきり悪い意味の言葉は「闇営業」くらいですが、これも新語と言うには古い言葉です。

 何より政権批判に当たるワードがありません。吉本興業の闇営業よりも桜を見る会疑惑の方がはるかに大きな問題ですが、華麗にスルーしているのは、疑惑の発覚と発表のタイミング的に難しかったのかも知れませんが、せめて「れいわ新選組」「上級国民」あたりは入れても良かったのではないかと思います。流行語大賞までもが政権に忖度しているのだとしたら情けない限りです。


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