幹事クリタのコーカイ日誌2019

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11月30日 ● 一芸に秀でるか、万能を目指すか。

 自分のキャリア形成の話ではなく、単純にテニスの話をしますが、プロにしろ愛好家レベルにしろ、自分の武器というか、長所がある「一芸型」と、なんでもこなせる「万能型」がいます。一芸型はサービスがめちゃくちゃ速いとか、フォアハンドが強烈だとか、ボレーがやたらと上手いとか、その一芸でガンガン押してくるタイプ。やることが単純なだけにプレイに迷いがありません。

 万能型はフェデラーのように全ての技術が最高レベルならもちろん文句はないのですが、そういう天才の話ではなく、なんでもそつなくできて、その技術の組み合わせが上手い戦略や戦術に優れたタイプのことです。万能型の選手は取り柄がない代わりに弱点もなく、ミスが少ないのが特徴です。自分がやりたいテニスを徹底する一芸型に対して、相手のやりたいことをやらせない万能型と言っても良いでしょう。

 一芸型は相手のことをあんまり考えなくても良いので、ひたすら自分の技術を磨き、最高の状態で武器を出せることを突き詰めていきます。大して万能型は相手の癖やスタイルを研究し、頭をフル回転させたテニスをします。単純バカだけど人柄が良さそうな一芸型、頭は良いけど性格が悪い万能型とも言えます。テニスを見ていると性格は大抵つかめてきます。

 僕はテニスを始めたばかりの10代の頃は肩の強さと足の速さだけには自信がありました。身体能力に頼った一芸型という最もレベルの低い時代です。年齢を重ねるとともに肩も痛め足も遅くなり、結構早々に性格の悪いテニスを目指す万能型に切り替えました。ミスを減らして相手の弱みを突くテニスです。ただ還暦も近くなった今頃になって、やっぱり一芸型って男らしくてカッコ良いよなぁ、なんて思っています。

 問題は今さら何を「一芸」にするかなんですけどね。身体能力が衰えたこれから磨ける技術なんてドロップショットくらいしかなさそうなんで、ここ1年くらいはドロップばかり打っていますが、これでは性格は悪いままなので一芸型とも言えず困りました。


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