中日が首位の巨人、2位のＤｅNAを相手に6連勝しました。５位にいながら見事な上位いじめです。これで最下位のヤクルトを除く５球団の差がぐっと縮まってきました。とは言え、巨人の優勝はよほどのことがない限りは揺るがないでしょうが、２位から5位はまだ順位が入れ替わる可能性が十分にあります。

　中日は4位阪神まで0.5ゲーム差と完全に射程圏内ですが、肝心のＡクラスまでには4ゲーム差。残りゲーム数も少ないですし、ＤｅNAか広島がガタガタになった上で、中日自身も今のまま勝ち続けない限りクライマックスシリーズ進出は難しい状況です。反攻が少々遅すぎました。

　痛かったのはやはりオールスターを挟んで8連勝をしながら、直後に8連敗をして帳消しにしたことです。8連勝した時には2位まで浮上し首位さえうかがえたのに、8連敗で一気に火が消えてしまいました。絶好調だった高橋周平が故障で離脱したのが大きかったとは言え、やはり選手層の薄さが課題として残りました。

　明るい材料は若い選手が伸びてきていることです。特に投手陣は山本、梅津、福、藤嶋、岡田などが出てきて、柳の成長、小笠原の復活と駒が揃ってきました。来シーズンを見据えて与田監督にはどんどん若い投手を使って経験を積ませて自信をつけさせてほしいです。

　攻撃陣は平田を欠いた状態でもリーグトップのチーム打率を誇っています。後は長距離砲がいないことが課題ですから、これは外国人選手で補強するしかありません。いくらなんでもそろそろ「強竜」復活してくれないと困ります。球団にはもう少し本気で金をかけてチームを強化する意欲を見せてほしいものです。