幹事クリタのコーカイ日誌2019 |
8月6日 ● 大村知事と河村市長。 愛知トリエンナーレが始まって以来、これほど全国的に話題になったことはありません。もちろん立役者は大村愛知県知事と河村名古屋市長の2人です。「表現の不自由展〜その後」というひとつの展示を巡ってこれだけの話題を提供し、「表現の不自由」について自らライブで表現するとともに、愛知トリエンナーレの知名度を押し上げ、ここまでメジャーにするとは、さすが主催自治体の長たちです。 しかも見事な連携プレーで、それぞれがお互いを批判するような対立の立ち位置で対峙し、場をさらに盛り上げています。こういう離れ業は府と市が一体になっている大阪には真似ができません。二重構造になっているからこそ、それぞれの立場で主張できるし、お互いのスタンドプレーにはストップもかけられます。ひとつの主張しかない独裁体制大阪の「都構想」の弱点まで炙り出して、維新に対する批判までしてみせるという芸の細かさです。河村市長は連携しているふりをしながら実は維新を嫌いなのかも知れません。 この2人は愛知トリエンナーレの前には、名古屋城の天守閣問題でも対立してみせています。河村市長は木造天守閣の復元を進めようと躍起になっていますが、大村市長はそれになんだかんだ言って反対しています。どんな問題であれ常に「受け」狙いの庶民派市長に対し、エリート知事は原理原則重視の現実路線です。まあいくら図面通りに木造で復元したところで、所詮復元は復元に過ぎず、かつてのように名古屋城が国宝に指定されるわけではないですからね。 ともに選挙には強く、その立場は安泰ですが、市長の方はさすがに最近スタンドプレーが過ぎている印象があります。高齢になってきていることもあり、次の市長選はどうなるのか先行き不透明です。実は彼は僕の高校の大先輩でもありますが、高校の同窓会でも決して支持されているわけではありません。と言うか、むしろ評判は悪いです。今回の件でますます評価を下げたのではないかと思いますが、プロレスにはヒールが必要ですから、いざとなったら大村知事が救いの手を差し伸べてくれるかも。いや、もう無理かな。最近はプロレスじゃなくなってきているし。 |