幹事クリタのコーカイ日誌2019

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7月22日 ● 山本太郎の狙いは政権奪取。

 参院選の結果が出ました。開票速報段階ではわかりませんでしたが、1人区で野党連合は10勝しました。前回から比べてかなり挽回したわけで、やはり野党も統一候補を立てれば自民党と戦えるということは証明されました。と言っても勝ち負けで言えばほぼ2対1でまだ負けているわけですが、これは公明党のせいです。公明党が野党に戻れば自民党政権は崩れます。「安倍一強」などと言っていますが、公明党の機嫌をあまり損ねない方が良いでしょう。

 そして台風の目となったれいわ新選組。予想通りに比例で2議席を獲得しました。重度障害者を国会に送るという山本太郎の斬新な狙いは見事に成功しました。そして政党要件を満たす得票数を達成し、山本太郎は党首として今後は政治活動をしていくことができます。本人もインタビューで言っていましたが、これで彼自身は次の衆院選を目指して進んでいくのでしょう。「本気で政権奪取を目指す」という言葉通り、デビュー戦で勝利を経て、次はもっと大人数で衆議院での議席獲得を狙うことでしょう。全ては山本太郎の目論見通りです。

 今回は時間も組織も金もない中での選挙でした。普通なら自分の1議席を守るのがせいぜいなのに、これだけ注目を集め、知名度を高め、4億円の寄付も集め、そして政党要件を満たし2議席獲得しました。自らの議席を捨てて政党としての勝利を目指すという戦略は誰が考えたのでしょう?本人なのか軍師がいるのかわかりませんが金を使わず知恵を使った見事な作戦です。

 これで次の衆院選が大いに楽しみになりました。あの時間のない中でもユニークな候補者をあれだけ揃えられたのですから、今度は時間をかけてしっかり人選をしてくることでしょう。次はもう諸派ではなくちゃんと名前を呼んでもらえる政党ですから、テレビでもしっかり報道されることになります。調査では40代以下のネットをよく見る世代での支持が高かったそうですが、テレビで取り上げられれば高齢者層にももっと訴求できます。

 衆院選での課題は他の野党との連携でしょう。小選挙区で自民党候補に勝つには野党で統一候補を立てるしかありません。高齢者の支持が多い野党としては、若い世代に強いれいわ新選組の力を借りたいところでしょうし、山本太郎も当然政権奪取が目的なら今度は小選挙区でも勝たなければなりません。立憲、国民、共産、社民と手を結ぶ可能性は十分にありますが、かと言って安易に手を組めば山本太郎の突出した個性が薄まってしまいます。しばらくは山本太郎から目が離せません。


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