幹事クリタのコーカイ日誌2019

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7月3日 ● 空気を読まない人への期待。

 日本の社会は同調圧力が高く、なんだか生きにくいなぁと子どもの頃から思っていました。僕は我儘で反抗的な性格ながら、幸い空気を読むことには長けていたので、ギリギリセーフというラインを自分で見極めながら生きてきました。見方によっては「ずるい」と思う人もいるだろうし、逆に「生き方が下手」だと思う人もいることでしょう。どっちでも構いません。どっちも当たりですから。ギリギリセーフと思っているのは自分だけで、実際にはアウトだったことも数え切れません。

 ただ余りにも世の中の同調圧力が高くなりすぎてしまったせいか、このところ空気を読まない人の人気が高くなってきています。典型的な例が長嶋一茂と石原良純の人気です。2人とも若い頃から有名人でした、と言うか、親が超有名人だったので生まれた時から有名人だったと言ってもいいくらいです。そんな2人が50代になってから今さら人気が上がるというのは、その空気を読まない自由奔放さと、同調圧力に屈しない個の強さが、空気を読むことに疲れた人たちから支持を集めているのではないかと思います。

 そして政治の世界でも空気を読まない政治家である山本太郎に注目が集まっています。もともとタレント議員として注目を集めてはいましたが、やることなすこと無茶苦茶で最初の頃は大いに叩かれていました。しかし「パフォーマンスばかり」と「色物」扱いされている間に山本太郎は着々と勉強を重ねて実力をつけて、今では参院選の台風の目と呼ばれるところまでのし上がってきたのです。まさかここまで成長するとは予想もしていませんでした。

 彼がひとりで立ち上げた「れいわ新選組」は参院選に次々と型破りな候補者を用意しています。拉致被害者家族連絡会の蓮池透、「女性装」の東大教授として知られる安冨歩、自立ステーションつばさの事務局長で重度の障害のある木村英子、沖縄創価学会壮年部の野原善正と、とにかくユニークな候補者ばかりです。個々のキャラが濃すぎて山本太郎が霞むくらいです。これだけの候補者を揃えることができるのも、山本太郎個人に魅力があるからでしょう。既成政党が警戒するのも「何をしてくるかわからない」空気を読まない力が山本太郎にはあるからだと思います。

 れいわ新選組の掲げる公約は現実味がなく、当然のことながら政権を担えるような存在ではありませんが、何らかのブレイクスルーを果たすのは既成概念を乗り越えていける空気を読まない人です。今の閉塞感がマックスの政治の世界にどれくらい大きな風穴を開けることができるのか注目したいと思います。


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