幹事クリタのコーカイ日誌2019

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6月26日 ● ウィンブルドンのシード順。

 全仏が終わっていよいよテニス界で最大の注目を集めるウィンブルドンが開幕します。まずはシード順位が発表されました。他の大会は基本的に世界ランキングの順位がそのままシード順になりますが、ウィンブルドンだけは大会が独自のシード順を決めます。さすがイギリス、さすがウィンブルドンです。

 この独自のシード順は要は芝コートでの実績、特にウィンブルドンでの実績を加味して決めるということで、確かにクレーコートで強くても芝は苦手な選手が多く、逆もまたありますから、クレーシーズンが終わったランキングでシードを決めるのは非合理的だという判断は納得ができます。

 とは言え男子シングルス第1シードはランキングも圧倒的な1位のジョコビッチ。昨年の優勝者でもあり芝でも強いジョコビッチは過去ウィンブルドンで4回優勝していますから当然です。ただ第2シードはランキング2位のナダルではなく3位のフェデラーになりました。過去ウィンブルドンで8回も優勝していて、前哨戦のハレでは10度目の優勝を果たしたフェデラーの方がナダルよりも芝では上という判断も納得です。ナダルは第3シードになります。

 そして第4シードには昨年準優勝をしたケビン・アンダーソン。ランキング4位のティームはクレーには強いけど芝は苦手ということで第5シードになりました。またランキング7位の錦織は第8シードです。ぎりぎりのところで第8シードに入れたので錦織としてはあまり得意とは言えない芝ですが、シードを守って昨年に続くベスト8までは進出したいところでしょう。

 なんといってもフェデラーが第2シードになったことで、ドローが大いに注目されることになります。フェデラーは少なくとも最大の敵であるジョコビッチと決勝まで当たることはなくなりました。また苦手なナダルがジョコビッチの山に入るかも知れず、そうなれば準決勝でジョコビッチとナダルが潰しあうので、フェデラーとしてはかなり楽になります。

 錦織もトップシード4人のどの山に入るかでやはり大きく準決勝まで進出できる可能性が変わります。ジョコビッチの山なら可能性はほぼゼロ、フェデラーの山でもわずか、ナダルの山なら少し可能性が見えてきて、ケビン・アンダーソンの山なら準決勝進出も十分にあり得ます。

 もっとも第9〜第16シードにもビッグサーバーが多くいて、イズナーやラオニッチが同じ山だとベスト8も苦しくなりますし、昔から大きな大会で相性が悪いチリッチや、最近苦手なメドベデフがきてもイヤでしょう。ドローに恵まれることも実力のうちですから、そろそろ錦織にも幸運が訪れることを願いたいものです。


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