幹事クリタのコーカイ日誌2019

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6月13日 ● 不都合な事実は受け取らない。

 散々マスコミでもネットでも叩かれていることなので、敢えてここで詳細を繰り返す必要はないのかも知れませんが、それにしても安倍政権の姿勢は酷すぎると思います。金融庁の出した年金についての報告書が批判を浴びた途端に麻生財務相は手の平を返して「政府のスタンスと合わない」と報告書の受け取りを拒否、二階幹事長に至っては「我々は選挙を控えている。そうした方々に迷惑をかけないように党としてしっかり注意したい」とまで言い放ちました。

 参院選で負けては困るから、政府にとって都合の悪い事実は葬り去りたい、あったことをなかったことにしようとしているわけです。しかし、そもそも年金だけでは老後は不安だということは国民の誰もが薄々感じていたこと、もしくはわかっていたことです。しかもこの試算の元となるデータは以前に厚労省が作成していたこともわかり、金融庁に間違ったデータだと責任を押し付けようとすること自体に矛盾があることもバレてしまいました。

 選挙のためだけに大本営発表のような事実の歪曲、誤魔化をして、それでそのあとどうやって年金行政を行っていくつもりなのでしょう?自分たちさえ選挙で負けなければ、後は野となれ山となれということなのでしょうか?森友学園の時の誤魔化し方と手口は同じですが、あの時は国民生活に直結するような話ではないから大騒ぎするようなことではない、と言っていた人たちも、話が年金となれば別でしょう。さすがに誰もそんな雑な政権擁護をしていません。

 政権にとって不都合な事実であっても、そこから議論を出発させないと話になりません。年金行政を失敗したことをまず認めた上で、どういう対策を取っていくのかを選挙前にきちんと国民に説明して信を問うのが政権与党の仕事のはずです。これまでの態度を見る限り、そんなことを安倍政権がちゃんとできるとは1ミリも期待していませんけど。


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