幹事クリタのコーカイ日誌2019 |
6月10日 ● ナダル12度目の全仏制覇。 全仏オープンテニスは今年もまたナダルの優勝で幕を閉じました。これでV12です。ひとつのグランドスラム大会で12回も優勝するなんて考えられません。快挙という言葉では足りないくらい驚異的な記録です。そしてまだこの記録は伸びるかも知れないのですから、まさにクレーキング、いや、クレーエンペラーです。 そして今大会が開幕する時にはいよいよ世代交代が起きるか、と書きましたが、終わってみれば相も変わらずいつものメンバーが上位を占めました。ベスト8は、ジョコビッチvsズベレフ、ティームvsハチャノフ、フェデラーvsワウリンカ、ナダルvs錦織。ズべレフ22歳、ハチャノフが23歳。この2人は若手です。ティームは25歳ですからもう中堅、29歳の錦織はそろそろベテランでしょう。あとはジョコビッチ32歳、ナダル33歳、ワウリンカ34歳、フェデラー37歳と大ベテラン勢です。 そしてベスト4に残ったのはジョコビッチvsティーム、フェデラーvsナダルと全て年長者が勝ち上がりました。世代交代は今年も起きなかったのです。これがグランドスラムなのでしょう。経験と実績がものをいう世界。ティームは25歳ですが昨年も決勝まで進んでいます。経験はあるのです。次世代クレーキングは恐らくティームがナダルから引き継ぐことでしょう。 それにしてもかつては25歳がテニス選手のピークと言われたのに、いまは一体何歳がピークなのか訳がわかりません。これまでの常識を覆すレジェンドの大ベテラン勢のせいで、錦織がグランドスラムタイトルを取る夢がどんどん遠ざかっていきます。いまの20代後半の錦織と同世代の選手たちはレジェンドたちが衰えるのと入れ替わりに覇権を握る予定だったのに、上が詰まったまま自分たちの方が先に若手に追い越されつつあります。 |