幹事クリタのコーカイ日誌2019

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6月8日 ● 「99人の壁」の少女漫画が浅い。

 以前に書きましたが、いまテレビのクイズ番組でもっとも愛好しているのが「99人の壁」です。なにが良いかと言えば、とにかく問題の深さ。そのジャンルに詳しいと自称する人が登場してクイズに答えるわけですから、問題の底が深く、それだけ解答者のジャンルに対する愛情の深さも垣間見えます。

 この問題の「深さ」というのは「難しさ」と似ているようでちょっと違います。難易度を上げるだけなら簡単で、重箱の隅をつつくようなどうでもいいことを問えば難しくなりますがそれでは面白くありません。そうではなくて、興味のない人は知らなくても、好きな人ならそこまで押さえているんだ、という「いいところを突いてきたよね」的な問題こそ「深い」と感じるのです。

 だから「99人の壁」は実は出題する方の力量こそが問われている番組で、良い問題を作れば感心されるし、くだらない問題を作ればつまらないと言われます。いや、誰が言っているかと言えば我が家で言っているんですけどね。例えば今日の放送では「松田聖子」はしっかりとした面白い問題を作っていましたが、「少女漫画」は実に底の浅いつまらない問題ばかりでした。どちらのジャンルもファンである僕からしたら、スタッフの愛情や興味の差が歴然としていました。

 松田聖子は僕はデビュー時からずっと聴いていますし、全盛期はすべてのアルバムを購入していました。問題にもなった「ママドル」以前の曲はほとんど知っています。だからこそ今回の問題が「いいところ」を突いてきたのも感じるし、それゆえにウド鈴木の聖子ちゃんに対するファンとしての熱量も十分に感じられました。イントロクイズが「風立ちぬ」だったのも絶妙です。イントロクイズが大好きな僕は瞬殺でしたが、一般人なら聞いたことがあるけどタイトルはすぐに出てこないというレベルでしょう。

 ところが「少女漫画」はダメでした。我が家には推定約8000冊のマンガがあります。少女漫画だけでも恐らく3000冊以上。そんなファンから見たら、今回の問題のレベルが浅すぎて悲しくなりました。誰でも知っているような内容ばかりですし、そもそも少女漫画に対する愛を感じません。まるでウィペディアで調べて作ったようなお手軽な問題ばかりでした。魔夜峰央が男性なことなど『翔んで埼玉』が映画化までされた今年なら常識でしょう。せめて「男性の少女漫画家を選べ(ひとりは女性)」というドボン問題にして「魔夜峰央」「弓月光」「竹本泉」「川原泉」「立原あゆみ」「夢野咲子」くらいやってくれたら少しは感心しました。

 竹本泉と並べるために川原泉でしたが、ここは吉田秋生の方が迷うかな?作品を知っていれば川原泉よりも吉田秋生の方がずっと男っぽいと思いますが、どっちが良いかなぁ、と考えるような人が出題してほしいんですよね。


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