幹事クリタのコーカイ日誌2019

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2月12日 ● なぜ大坂はコーチを切ったのか。

 スポーツ界で衝撃的な発表が2つ。池江璃花子の白血病の件は病気のことだけに軽々しいことは言えないのですが、とにかくしっかり治療して復帰してほしいと願うばかりです。そして大坂なおみがサーシャ・バインコーチと契約解消。これも信じられないようなニュースです。いったい何があったのでしょう?

 トッププロがコーチと契約を解消することはテニスの世界ではよくありますが、それは大抵うまくいっていない時とか、すでに成熟した選手が新しい刺激を求めるときとかです。大坂は極めてうまくいっている状況ですし、まだまだ成長途上の段階なのに、ここでコーチを切るというのは普通ならあり得ません。

 考えられるのは金銭面のトラブルか、大坂が求めるものとズレが生じたかでしょう。金銭的には大坂が2大会連続でグランドスラムを獲得してボーナスもたっぷりと出ているでしょうから、コーチに払えないなどということは考えにくいと思われます。サーシャにしても金銭的なことを考えれば、今後もしっかり賞金を稼ぎそうな大坂から離れるメリットはありません。

 となると、やはり大坂が求めていることにサーシャが応えられなくなったという可能性が高いと思います。発展途上の大坂だけに、どういう方向にどういう形で発展させていくかというビジョンが食い違っているのか、もしくは大坂が求めるコーチングをする力がサーシャにはないと判断されたか。

 この先は完全に僕の推測ですから全く見当外れかも知れません。大坂のこの1年の成長というのは主にメンタル面での成長です。彼女の持つポテンシャルを十分に引き出すメンタルが出来上がったことがグランドスラム連覇と世界1位という結果を生みましたし、それはまさにサーシャの功績です。

 しかしメンタルの成長に手応えを掴んだ大坂が次に求めるのは技術と戦術の成長のはずです。ネットプレーを磨くことと、強打一辺倒ではない戦術的な幅の広さを身につけることがこれからの大坂には必要です。メンタルはもはや自分でコントロールできると大坂が感じているのだとしたら、彼女はサーシャではなく、より自分に必要なことをコーチングしてくれる次のコーチを求めているのかも知れません。

 以上はあくまでも単なる推測でしかありませんが、サーシャを切ったのがさらなる進化を大坂が求めてのことだとしたら、次にどんなコーチを大坂が迎え入れるのか、そしてそれによってどこまで大坂が成長していくのか楽しみです。


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