幹事クリタのコーカイ日誌2019

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1月15日 ● 錦織ギリギリ発進。

 全豪オープン1回戦で日本男子勢が順調に発進しました。まず最初に西岡良仁。サングレンに3-1でしっかり勝ち切りました。昨年大きな故障から復活してツアー初優勝もした西岡は、いよいよ今年は飛躍の年になるかも知れません。ダニエル太郎もコキナキスの棄権によって2回戦進出を決めました。

 それに比べて錦織圭はギリギリでした。予選から上がってきた176位のマイクシャクに大苦戦しました。絶好調の相手に2セットを連取されて絶体絶命の大ピンチでしたが、相手が3セット目の序盤にけいれんを起こし、そこからは錦織の一方的なペースに。最終セットでマイクシャクがリタイアしたのに救われての辛勝でした。もしマイクシャクが3セット目も完調だったら初戦敗退の憂き目に遭っていたことでしょう。

 テニスの怖さというのは短期的ににこうして相手が「当たりまくる」ことがあることです。グランドスラムのデビュー戦だったマイクシャクは恐らく自分でも過去にないほど好調だったのでしょう。完全にゾーンに入っていました。しかし、それだけに知らず知らずの間に身体にかつてないほどの負荷がかかり、けいれんを起こしてしまったのかも知れません。

 レベルは全く違いますが、我々のような愛好家でもやはり「ゾーン」に入ることはあります。むしろ安定した実力を発揮できるように訓練しているプロ選手よりも、より浮き沈みが激しい分だけ我々のレベルの方が絶好調にもなりやすいとさえ言えます。もちろん、それだけにいつもの調子にもすぐに戻ってしまいます。錦織も「こんな調子がいつまでも続くわけがない」とは思いつつも、さぞかし冷や汗を掻いたことだろうと思います。

 ともあれ3人も2回戦に進んだのは快挙です。ただ2回戦の相手はみな大変です。西岡は第10シードのハチャノフ。強打が炸裂する次代のチャンピオン候補のひとりです。ダニエルの相手は第25シードのシャポバロフ。これまた強打の若手。いまどんどん次世代の選手たちが上がってきていますが、その代表的な選手たちが2人に立ちふさがります。

 そして錦織の相手は対照的に39歳の大ベテランであるカルロビッチ。長年男子テニス界に「サービスキング」として君臨し、今や各種の最年長記録をも更新しようとしている選手です。彼の勝ちパターンはひたすらビッグサーブでサービスキープを続け、タイブレークでポイント1つミニブレイクして勝つというマンガのようなやり方。ツアー屈指のリターン力をもつ錦織としても、カルロビッチのサービスが入り続けたら危ないです。グランドスラムはドラマが尽きません。


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