幹事クリタのコーカイ日誌2019

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1月7日 ● 『いだてん』第1回感想。

 宮藤官九郎脚本の大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』がスタートしました。2020年の東京五輪を控えオリンピックをテーマにした近現代が舞台の大河ということで、これまでとはかなり違うドラマになりそうなことは事前からわかっていましたが、初回を見てますますこれは従来の大河ドラマファンは見ないかもなぁと感じました。

 歴史時代劇ではないし、英雄が主人公ではないし、前後半で主役は変わるし、クドカン脚本らしいテンポの速さ、時代の複雑な切り替わりの演出も含めて、年配のファンは「こんなのは大河じゃない」感を強く受けたことでしょう。早々に脱落する人は多いというか、多かったのではないでしょうか。

 逆にクドカンのファンなら期待は膨らみます。初回から『木更津キャッツアイ』を思い出させる明治と昭和のいったりきたりはあるし、知識がないと楽しめないようなエピソードの挿入もあるし、クドカンドラマの常連が続々と出てくる群像劇らしいしで、初回はまだドラマの紹介的展開だったにも関わらず、これだけ「濃い」のですから、いつも調子が上がってくる中盤以降はどんな展開になるのかワクワクします。

 気になるのはビートたけしのナレーションです。とにかく聞き取りにくい。あんなに聞き取りにくいナレーションというのはかつて聞いたことがありません。志ん生に似ていない、というか、たけし本人にしか見えないことはとやかく言いませんが、ナレーションが森山未來に変わると突然聞き取りやすくなるのですから、これだけはちょっと考えてほしいものです。

 朝ドラ『あまちゃん』のスタッフが制作ということで、比較される部分も多いでしょうが、あのドラマは東日本震災からの復興へのメッセージがありました。『いだてん』ではそれが第二次世界大戦と幻の東京五輪ということになるのでしょうか?志ん生が満州に行っていたという挿話も入ったので、今後は戦争をどう描くのかが難しいしポイントになると思います。

 視聴率は大河ドラマとしてはきっと大したことはないだろうという予感はします。ただ個人的にはスポーツファンとしてもクドカンファンとしても見ていて面白かったので、大河ドラマとは思わず楽しもうと感じた初回でした。


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