今年の開幕戦であるブリスベン国際。第2シードで出場していた錦織圭が第4シードのダニール・メドベデフを6-4、3-6、6-2で倒して優勝しました。錦織のツアー優勝は2016年2月のメンフィス以来、ほぼ3年ぶり12回目です。

　この3年間の錦織は浮き沈みは大きくありましたが、ツアー決勝には9回も進出しています。そしてその全てで負けて決勝戦9連敗をしていました。それまでは比較的勝負強い選手というイメージで、決勝での勝率も高かった錦織ですが、この9連敗のせいで決勝戦11勝14敗と負け越していました。

　今日の決勝もかなり流れがいったりきたりしていました。最初は相手のメドベデフが好調で3ゲームを連取されましたが、そこから錦織が流れを引き寄せて5ゲームを逆に連取して1セット目を取りました。2セット目も流れは錦織にあったのですが、ブレイクポイントをことごとく逃がし、逆に１度だけのブレイクポイントを奪われて2セット目を落としてしまいました。これはもしかしたら10連敗になるのかと感じるような嫌な流れでした。

　3セット目も危うい場面は何度とありましたが、メドベデフのメンタルが乱れてくれたお陰もあって着実に勝利を手繰り寄せた感じです。ようやく決勝戦で勝てない負のスパイラルを打破したことで、今季の錦織は一層の飛躍を予感させます。グランドスラム制覇か、せめてマスターズ1000での初優勝を期待したいし、ランキングもジャンプアップさせてほしいです。