幹事クリタのコーカイ日誌2018

[ 前日翌日最新今月 ]

11月16日 ● 錦織の終戦と来年。

 ツアーファイナルの予選リーグ戦、錦織は初戦のフェデラーにストレート勝ちをして大いに期待をさせてくれましたが、その後アンダーソンに0-6,1-6という惨敗を喫し、さらに相性の良いティエムにも完敗して予選敗退、2018年のシーズンを終えることになりました。フェデラーに勝ったところまでは本当に良かったので残念な感じです。

 ただ最後の2試合はともかく、シーズンを通じて振り返れば十分な結果を残せたということになるでしょう。なにせ今年の初戦はチャレンジャー大会での1回戦負けからだったのですから、それがよく最後はトップ10にカムバックしてツアーファイナルまで進出したものです。カムバック賞こそ22位から1位にまで返り咲いたジョコビッチに取られましたが、錦織も十分にカムバック賞に値する復活ぶりだったと思います。

 来季はトップ10選手としてのシーズンインですから、さらに今季以上の活躍を期待したいところですが、正直立場的にはかなり苦しい立ち位置にいます。ジョコビッチが圧倒的な強さを取り戻していますし、37歳のフェデラーが未だにジョコビッチとナダル以外の選手には優位にいます。ナダルは故障がちではありますが、クレーシーズンには相変わらず化け物じみた強さを発揮します。

 彼らがこの年齢になって未だに健在な上に、30代になって若い頃よりもむしろ強くなってきたようなデルポトロ、チリッチ、アンダーソン、イズナーがトップ10にいます。そして今年次世代がいよいよ台頭してきました。5位のズベレフを筆頭に、11位カチャノフ、12位コリッチ、14位エドモンド、15位チチパス、16位メドベージェフ、25位チョンヒョン、27位シャポバロフとトップ30に22歳以下の若手がひしめいています。

 30代なのに未だに層が厚く健在なベテラン勢と、下からすごい勢いで突き上げてくるパワフルな次世代に挟まれた中で、中間管理職のようなポジションになってしまった錦織はかなり苦しい戦いを強いられることが来年予想されます。悲願のグランドスラム制覇は相当ハードルが高い目標ですが、中間管理職的諦めとは無縁に来年もチャレンジし続けてほしいです。


gooブログでも読めます「幹事クリタのコーカイブログ」

テニス好きなら「幹事クリタのテニス日誌」