幹事クリタのコーカイ日誌2018

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9月13日 ● 3超人と被害者の会。

 昨年と今年のグランドスラムシングルスの優勝者。女子はセレナ-オスタペンコ-ムグルサ-スティーブンス-ウォズニアッキ-ハレプ-ケルパー-大坂。8大会で8人のチャンピオン。つまりこの2年間全て優勝者が異なる女王不在の大混戦時代です。こういう時代だからこそ20歳の「伏兵」大坂にもチャンスが回ってきたということがあります。

 対して男子のこの2年間はフェデラー-ナダル-フェデラー-ナダル-フェデラー-ナダル-ジョコビッチ-ジョコビッチ。わかりやすいです。故障明けのフェデラーとナダルによる1年半にわたる2強時代、そしてジョコビッチが故障から復帰して2大会連覇。30代になり大きな故障をしたら普通は王者に返り咲けるものではありませんが、あっさりと「奇跡の復活」を揃って成し遂げてしまう「3超人」には頭が下がります。反面、この3人に頭を押さえられ続けている選手たちにしてみたら、たまったものではありません。

 特に3超人より少し年下の選手たち、チリッチ、デルポトロ、錦織、ラオニッチの4人は極め付けの「被害者の会」です。いつもいつも準々決勝、準決勝、決勝で超人たちと対戦しては跳ね返されて無念の涙を呑んでいます。この被害者の会の4人はチリッチ(グランドスラムの優勝1、準優勝2)、デルポトロ(優勝1、準優勝1)、錦織(準優勝1)、ラオニッチ(準優勝1)。ランキングも錦織が4位、他の3人は3位が最高です。

 フェデラー(優勝20、準優勝10)、ナダル(優勝17、準優勝7)、ジョコビッチ(優勝14、準優勝9)。3人とも生涯グランドスラムを達成し、長期にわたってランキング1位を保持し、マスターズ1000大会もほとんどを3人で独占(フェデラー27勝、ナダル33勝、ジョコビッチ31勝)してきました。超人過ぎる3人が他の選手を圧倒し、本来なら一度くらいグランドスラムタイトルを獲得したり、1位を経験したりしても良い選手たちが泣かされてきています。

 辛うじてマレーとワウリンカという超人たちと同世代の2人がグランドスラムを3回ずつ勝っていますが、マレーは優勝3、準優勝8と、「ビッグ4」と言われながらも3超人とは記録面で大きく引き離されていて、むしろ被害者の会の筆頭的存在です。ただオリンピックで2連覇したことと、マスターズ1000では14勝とそれなりに勝っていることで、3超人と他の「普通」の選手たちとの中間にいる存在ではあります。

 3超人がいつになったら本当に衰えてくるのか、いくらなんでもそろそろ年齢的に限界が近いはずです。ただ年下の被害者の会の人たちの方が先に衰えてしまいそうな恐ろしさも感じるのが超人の超人たる所以ですので、今後も被害者の会が増えていくばかりかも知れません。


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