幹事クリタのコーカイ日誌2018

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9月5日 ● 伊勢湾台風以来。

 台風21号は甚大な被害を残して去っていきました。僕は会社を午後から早退して帰宅したのですが、それがちょうど最も名古屋に台風が近づいてきていたタイミングになってしまったので、家の最寄駅で降りたらこれまで見たことのないような強風が吹き荒れていてびっくりしました。

 しかし僕が見た強風ではまだ車は吹き飛ばされてはいませんでしたし、人間も何とか歩いていました。映像で見た関西地方の光景はすさまじく、車はひっくり返るし、建物の屋根は吹き飛ぶし、電柱は折れるしで、改めて風の力、自然の猛威というものの凄さを思い知らされました。

 こうした大きな被害をもたらす台風が襲来するたびに枕詞として「伊勢湾台風以来の」と言われます。1959年9月26日に東海地方を襲った伊勢湾台風。僕はまだ生まれていません。当然です。僕の両親は結婚式を挙げる1週間前だったのですから。

 しかし伊勢湾台風のせいで、新居のアパートにひと足先に住んでいた父は床上浸水で、揃えた家具や家電のほとんどがダメになりました。また母の実家の寺は強風で本堂が倒壊し、母は危うく下敷きになって死んでしまうところだったのを間一髪で逃れたということです。

 戦争も体験している両親ですが、戦争の話よりも伊勢湾台風の話を繰り返し聞かされたのは、それだけ衝撃が大きかったからでしょう。両親は結婚式を1ヵ月延期して10月にようやく挙式をしたのですが、この時に母が死んでいたら当然僕は生まれていなかったわけで、運命の不思議さを感じます。

 今年の天災は西日本を狙い打ちしているかのように繰り返しやってきています。復興が少しでも早く進むことを願っていますが、まだ台風は今後も油断できません。「天災は忘れてなくてもやってくる」平成最後の夏です。


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