幹事クリタのコーカイ日誌2018

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7月10日 ● ウィンブルドンは経験値。

 ウィンブルドンもベスト8が出揃いました。トップ10が全て負けてしまった女子に比べて、それなりのメンバーがきちんと勝ち残った男子ですが、よく見ると若手はシードダウンが相次ぎ、上がってきたのは中堅からベテランばかりです。

 準々決勝の組み合わせは以下の通りです。( )内は年齢。フェデラー(36)-ケビンアンダーソン(32)、ラオニッチ(27)-イズナー(33)、ジョコビッチ(31)-錦織(28)、デルポトロ(29)-ナダル(32)。最年少がラオニッチの27歳で、8人中5人が30代。5年前とほぼメンバーは変わっていません。

 かつてウィンブルドンで勝つ選手というのはベッカーやイバニセビッチのようなビッグサーバーや、エドバーグやサンプラス、ラフターのようなサーブ&ボレーヤーでした。しかし、ストローク力とリターン力が格段に向上した今ではビッグサーブだけでは勝ち抜けないし、サーブ&ボレーヤーに至っては絶滅危惧種です。

 代わりにウィンブルドンで強いのは経験豊富なベテランになりました。と言うのも、芝の大会自体が本当に少なくなったからで、若い選手は芝に慣れることがなかなかできません。滑るしイレギュラーも多い芝でのテニスは、スピードが上がった現代テニスではかなり厄介で特殊な環境。慣れの差が如実に出るようになったのだと思います。

 期待の若手が軒並み早期敗退していく中で、錦織は初めてベスト8まで進出しました。サービスが改良されて強力になったこともありますが、この年齢になってようやく芝での経験値が溜まってきたのでしょう。ただしこの先は錦織よりも経験値が高いメンバーばかりが相手です。苦戦は必至ですが頑張ってさらに経験値を稼いでほしいです。


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