年の初めに四段だった藤井聡太「六段」が、竜王戦ランキング戦で勝利して昇級を決め、「連続昇級」の規定により「七段」に昇段しました。今年２月１日に五段、２月１７日に六段に上がり、そこからわずか３ヶ月、15歳9ヶ月で七段。もちろん加藤一二三九段が持つ七段昇格の最年少＆最速記録を大きく更新しました。

　しかも今回はこれまで一度も勝てずに「苦手」一門である井上慶太九段門下の船江六段からの勝利。苦手を作っていてはこれから先のタイトル獲得に障害になるだけに、井上一門に勝ったことも意味が大きいと思われます。

　そして、これで師匠の杉本昌隆七段に早くも段位の上では並んだわけで、師匠としても嬉しいやら驚くやらだと思います。これほどの弟子を持てたことは師匠としても幸運以外の何ものでもありません。

　地元名古屋にとっても藤井七段は大きな誇りであり宝です。イチローや浅田真央といった国民的スターが現役を退いたいま、藤井聡太こそが名古屋の「顔」になりつつあります。このまま順調に成長をして、早くタイトルを獲得し、大山、中原、羽生を超えるような「大名人」になることを期待しています。