幹事クリタのコーカイ日誌2018

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5月3日 ● ルール無視の卓球南北合同チーム。

 いま開催中の世界卓球選手権の女子団体戦で、準々決勝で対戦する予定だった韓国と北朝鮮が突然試合を中止して、南北合同チームを作ると言い出し、なぜかそれを国際卓球連盟が認めるという不可解な出来事が起きました。しかもこの合同チームは労せずして準決勝に進出し日本と対戦するのです。こんな後出しじゃんけんのような掟破りがまかり通るというのは全く理解できません。

 まずこれはどう見てもスポーツの政治利用です。平昌五輪でもIOCが認めたのはおかしいと思いましたが、まだあれは大会を開催する前の決定だったので百歩譲ってよしとしましょう。しかし、今回は大会前どころか予選も終わって決勝トーナメントに進出して、両国が対戦すると決まってからです。それで両方とも棄権敗退というならわからなくもないですが、なぜ準決勝進出になるのか意味がわかりません。

 当然合同チームは1試合休めたわけで体力を回復できます。卓球団体戦は個人戦ですから、単純に両チームの調子が良くて強い選手を選抜できてより強くなります。相手チームは倍の選手の特徴を覚えなければならず負担が増えます。合同チームは有利なことばかりです。自分勝手なことを言い出して、さらに有利になるのは不公平すぎるでしょう。せめて何らかのペナルティを課すならまだわかりますが、本当に国際卓球連盟は何を考えているのでしょう?裏金でも積まれたのかと勘繰りたくなります。

 ルールもなにもあったもんじゃない上に、両国の選手だって当然半分は出られなくなるわけで、おそらく心中は複雑なはずです。それでも反対なんてどうせ言い出せないんだろうなと思うと、南北の選手たちも可哀想。個人の権利を奪う全体主義国家の専制丸出しで、南北両国の統一なんてことが本当に実現したら、朝鮮半島全体がそうやって人権を奪われて言論の自由も何もなくなるのではないかと薄ら寒い思いがします。


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