幹事クリタのコーカイ日誌2018

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3月2日 ● 生誕祭は冬の季語。

 僕が毎週欠かさず見ている「プレバト!」にSKE48の松井珠理奈が初参加しました。俳句の査定ランキングでは何と才能ナシ10点という壊滅的な低得点をもらって散々に夏井先生に叱られてしまいました。

 その俳句は「ひな祭り 5度の夢見し 生誕祭」というもの。この俳句を聞いた瞬間に僕は「あー、やっちまったなぁ」と思いました。AKB48グループを長年ウォッチしている僕ですから、彼女がどういう意図で作った句なのかピンときましたし、また夏井先生が10点をつけた意味もすぐにわかりました。

 句の意味を理解するには珠理奈の誕生日が3月8日だということを知っていないといけません。僕の誕生日のちょうど1ヶ月後なので、たまたま僕は覚えていましたが、普通は「J推し」じゃなければ知らないでしょう。ひな祭りの5日後に自分の誕生日があるということです。

 そしてAKB48グループのようなアイドルの世界では、アイドルの誕生日を祝うときに「生誕祭」ということをします。だから珠理奈にしてみれば自分の誕生日のことを生誕祭と詠んだのでしょう。誕生日、と普通に言うよりも言葉が綺麗かなという感覚でしょうし、楽しさとかみんなからお祝いしてもらえる嬉しさも表現できるし。

 ただそれはアイドルの世界だけの話であって、俳句の世界で「生誕祭」と言えばクリスマスのことです。もちろん冬の季語。だから「ひな祭り」と「生誕祭」が両方出てきてしまったら訳がわかりません。意味不明でデタラメな句として10点をつけられても仕方ないのです。

 ある意味、アイドル界と俳句界の文化ギャップが顕著に出てしまったわけですが、もちろん俳句を詠んでいるのですから、アイドル界の文化をそのまま持ち込んだ珠理奈がいけないわけで、出る前にちゃんと歳時記のひとつも読んでから挑戦すべきでした。

 ただバラエティ的には爪痕を残したというか、ボロクソに叩かれたことでかえって印象には残りました。一緒に出ていたジャンポケ斎藤なんて凡人3位で50点。「普通のことを言ってるだけ」と言われてしまって、お笑い芸人としては最低な結果でした。それに比べれば10点の破壊力は凄かったです。


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