幹事クリタのコーカイ日誌2018

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1月9日 ● 成人式に振り袖というドレスコード。

 成人の日に横浜の貸衣装業者「はれのひ」が突然姿をくらました今回の騒動。実に酷い話です。何十万円ものお金を振り込んでおいたのに、衣装も借りられず着付けもしてもらえなかったのでは、そりゃ泣きたくもなります。大金を騙し取られた親御さんたちは、そのお金を取り返せるのでしょうか?多分全額は難しいでしょう。それにお金の問題だけではない、一生に一度の成人式なのに振り袖が着られず成人式に出席できなかった娘さんも可哀想です。あー、本当に酷い話です。

 と言うことなんで、本当に被害者の方たちには同情しますが、それとは別に僕にはひとつ疑問があります。なぜ振り袖を着られなかったら成人式に出られないのかがわかりません。振り袖以外の服で出れば良いのでは?成人式は振り袖着用がドレスコードなんでしょうか?妻や娘に聞いたら「うん、まあ今はみんな振り袖だねぇ」ということでした。でも成人式を主催している自治体が「振り袖絶対に着てこいよ」は言わないでしょう。できたら盛装してきてほしいでしょうが、別にそれはスーツでもドレスでも問題ないはず。いつから「振り袖以外あり得ない」になったのかが不思議です。

 僕たちが新成人になった頃は女性が全員振り袖というわけでもありませんでした。なにせ振り袖着るのは大変ですからね。経済的にも負担が大きいし、早朝から美容院に行ったりする手間暇もかかります。振り袖に何十万円も払うならそのお金で海外に行かせてくれと親に要求した女性もいました。成人式には出ないで、その後の中学の同窓会にだけ参加した子もいました。僕自身、その同窓会の幹事をしていたので、成人式はどうでも良かったというか、むしろ負担だった記憶があります。お役所の押しつけの儀礼に反発さえ感じていました。

 いま新成人の女性が全員振り袖参加ということに「変じゃない?」と誰も思わないのが不思議です。それだけ同調圧力が高い社会に日本がなったのかなぁと思います。だって、みんながみんな「振り袖可愛い!絶対着たい!」なんて思っているわけでもないでしょう。「苦しい」「面倒くさい」「お金がもったいない」けど仕方なしに着ている子もいるはず。その証拠に結婚披露宴の新婦友人はみんな振り袖で来ているわけではないし、正月の初詣も振り袖で行く女性など少数派でしょう。成人式以外では振り袖なんて着ない女性が多いのです。

 何事によらず、この手の「みんなそうしているから」を若いうちから疑問に思わずに従うのは本当にやめた方が良いです。自分の頭で考えることをしなくなるし、いざという時に自分の主張を通すことができなくなります。常に「なぜそう決まっているのか?」「それ以外の選択肢もあるのではないか?」と疑問を抱き続けられるような大人になってほしいと新成人には言いたいです。要は振り袖を着たい人は着ればいいけど、振り袖なんか着なくても問題ないよと。型にはまっていれば「楽」ですが、そればかりじゃ人生「楽」しくないですからね。


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