幹事クリタのコーカイ日誌2017

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11月14日 ● 日馬富士の暴行事件。

 大相撲九州場所が始まりましたが、鶴竜が休場して今場所も4横綱は揃わず残念と思っていたら、初日から連敗していた日馬富士がなんと貴ノ岩に暴行をしたことが報道されて3日目から休場してしまいました。休場はとりあえず「逃げた」わけですが、事件が軽微なものではなく「傷害事件」レベルなので、もう日馬富士は土俵に戻ってこられないかも知れません。

 報道によれば巡業中の10月26日にモンゴル人力士を集めた酒の席で貴ノ岩の態度が気に入らないからと言って日馬富士がビール瓶で頭を何回も殴ったらしいです。怪我の程度が「脳振とう、左前頭部裂傷、右外耳道炎、右中頭蓋底骨折、髄液漏の疑いで全治2週間」というもの。しかも11月9日に出された診断書で全治2週間ですから、事件当日から数えれば実際には全治1カ月の大けがです。力士がビール瓶で殴ったら軽傷で済むわけがありません。いくら頑丈な力士相手とは言え、これは立派な刑事事件です。

 貴ノ岩がどういう態度を取ったのかはわかりませんが、平手打ち程度ならともかくビール瓶で殴るのは擁護のしようがないほど酷い暴行です。しかも事件が起きてから半月も経ってから明るみに出たということは、関係者もこの事件を隠蔽していたわけですから、そのこともまた心証を悪くしています。今さら神妙な顔をして謝罪をしたところで本当に反省しているのかと言われても仕方ありません。

 かつて双羽黒が親方と揉めて仲裁に入ったおかみさんを突き飛ばして廃業になったことがありました。朝青竜も一般男性を暴行したとして引退に追い込まれました(朝青竜はいろいろなトラブルの合わせ技と言われましたが)。しかし双羽黒も朝青竜も日馬富士ほどの酷い怪我を相手にさせたわけではありません。もちろん相手が力士か一般人かということもありますが、少なくとも彼らに劣らないほど悪質であると思いますから引退は必至でしょう。おめおめと土俵に戻ってきたら世間の非難はかなりのものになるはずです。横綱の「品格」うんぬん以前に犯罪なのですから。

 ただ「引退勧告」以上に厳しい処分に協会が踏み切るかどうかはわかりません。まだ傷害に至った詳しい事情がわかりませんし、協会としては今の相撲人気を維持したいのでなるべく大事にはしたくないでしょう。ただウヤムヤにするとより厳しい批判にさらされますから、ここはきちんとした態度を示した方がむしろ良いのではないかと思います。いずれにしてもこんな形で4横綱時代が終わってしまうのかと思うと、つくづく相撲ファンとしては悲しい限りです。


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