幹事クリタのコーカイ日誌2017

[ 前日翌日最新今月 ]

11月2日 ● 乃木坂46はビジュアルだけか。

 今や人気絶頂と言われる乃木坂46。AKB48の公式ライバルとして立ち上がりましたが、メンバーの写真集の売れ行きやCMへのオファーなどすでにAKB48を超えたと言われています。乃木坂の一番のセールスポイントはビジュアル。「普通の女の子」を集めたAKBと比べて明らかにビジュアルが優っていて、特にフロントポジションに並ぶメンバーは白石麻衣、西野七瀬、斉藤飛鳥など「乃木坂らしい」お嬢様系の美女が揃っていて、女性誌のモデルも多くのメンバーがつとめています。

 反面、白石麻衣がこぼしたように「代表曲がない」というのも確か。「会いたかった」「ヘビーローテーション」「フライングゲット」「恋するフォーチュンクッキー」「365日の紙飛行機」などなど、誰もが聞いたことのあるヒット曲を数多く持つAKBに対して、乃木坂には代表曲と呼べるような国民的ヒット曲がありません。同じようにグループアイドルとして歌って踊っていても、歌を聴いてもらえないのは「見た目」を重視しすぎたせいかも知れません。

 さらに言えば乃木坂は各メンバーの「個性」も曖昧で、AKBほど個々のキャラが立っていません。あっちゃん、ゆうこ、まりこさま、ともちん、たかみな、まゆゆ、こじはる、さっしーと「ニックネーム」まで認知されていた黄金期のAKBメンバーに比べて、キャラが弱いのは「ビジュアル重視」ゆえに差別化が図れていないせいでしょう。

 AKBはグループ内での役割もはっきりしています。センターというグループの「顔」を背負う前田敦子、エースとしてパフォーマンスで引っ張る大島優子、リーダーとしてグループをまとめ発信していく高橋みなみ。また同じビジュアル担当でも小嶋陽菜と渡辺麻友と篠田麻里子ではターゲットが分かれていましたし、お嬢様系の柏木由紀とギャル系の板野友美という棲み分けもありました。指原莉乃という飛び道具まで用意してあります。ビジュアルでは「普通」でも個々のキャラが立つことでグループとしてのパワーが重層的になっていました。

 乃木坂は金太郎飴と同じで「どこを切っても同じ」です。本当はもちろん個々で違うのに、みんなが同じ方向を向くことでグループのアイデンティティを形成しているからです。「ビジュアルだけ」と揶揄されてしまうのも、そういうグループを意図的に作ったのだから当然ですし、そのせいでここまで成長し、そのせいでここで壁に当たっているのです。

 今後、乃木坂はメンバーをAKBのようにキャラ立てていくのでしょうか?すでに生駒里奈や生田絵梨花はグループ外の仕事を多くこなして、個としての発信を始めています。ただそれがグループでの活動にそぐわないのか、グループ内での序列は逆に下がり乃木坂のメンバーとしては目立たなくなってしまいました。

 AKB48的な役割分担をするのなら、生駒は高橋や指原的な広報担当が適任ですし、生田は大島的なエースポジションに相応しいと思いますが、今の乃木坂46にはビジュアル担当ばかりで、そうしたメンバーは不要という扱いです。秋元真夏や高山一実をバラエティ担当にしようとしていますが、お嬢様グループでは限界があってまだあまりはまっていません。

 とは言え、乃木坂がライバルの真似をしていてはライバルを超えられなかったわけで、ここからの展開は正直かなり難しいと思います。このままお嬢様グループで押し切る場合、人気の1期生がそろそろ高齢化しているので卒業していくのと同時に人気の急降下が訪れる可能性もあります。先のシングル「逃げ水」では3期生をいきなりセンターに起用しましたが当たりませんでした。今がピークゆえに変革は難しいところです。


gooブログでも読めます「幹事クリタのコーカイブログ」

テニス好きなら「幹事クリタのテニス日誌」