幹事クリタのコーカイ日誌2017

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10月26日 ● 森と思ったら城だった。

 先日の九州旅行の時に太宰府天満宮に行きました。太宰府から福岡に戻る西鉄の中からぼんやり外を眺めていたら、突如として窓外に森が現れました。ヨーロッパの森は平地に広がっていますが、日本の森はほぼ山地です。何もない平野部に森があるとしたら、神社がある「鎮守の森」が多いのですが、その森は幅は狭いですが随分と長く一直線に続いています。電車はその森を突っ切る形で通り過ぎていったので、その森がどこまで先に伸びているのかわかりません。

 不思議な森だなぁ、なんだろうと印象に残ったので、家に帰ってからグーグルマップで調べてみました。確か西鉄の二日市駅を出て下大利駅の手前くらいだったと記憶していたので、航空写真に切り替えたらすぐに場所が特定できました。「特別史跡 水城跡」。おー、なるほど、あれが水城だったのか。

 水城とは7世紀、白村江の敗戦後に朝鮮半島からの攻撃に備えて天智天皇が防衛のために築いた城跡のひとつです(解説こちら)。太宰府を守るために玄界灘から上陸する敵への防衛ラインとして平野部の山と台地の間に水路を引いて土塁と堀で城壁を作りました。僕は城好きではありますが、古代の城はあまり詳しくないので、車窓から見た時には全く結びつきませんでした。不覚です。

 先ほどまでいたのが太宰府で、あのあたりは大野城市です。この地名でまずこの時代の城を思い浮かべるべきでした。とは言え、車窓から森を見ただけで「何かある」と自分のアンテナに引っかかったことは、自分で自分を褒めようと思います。旅行に行った時に「あそこに行こう」と計画して訪ねるのも良いですが、偶然に出会う名所旧跡というのも旅の醍醐味だと改めて感じました。


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