幹事クリタのコーカイ日誌2017

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9月22日 ● 誰も勝てない総選挙。

 どうやら臨時国会冒頭での解散総選挙が確定的な様相です。これだけ解散風が吹いて「やっぱりやめた」はなさそうですが、果たしてこの総選挙で誰が勝つのでしょうか?勝者が不在の総選挙になりそうな気がしてなりません。

 安倍首相がこのタイミングで解散するのは、モリカケ問題や閣僚の失言問題などで「大負け」予測だったのが、山尾不倫問題や北朝鮮のミサイル発射により「小負け」で済みそうだから解散するんだろうと大半の国民は思っています。要は党利党略のための解散で、北朝鮮問題真っ盛りの時に選挙なんかやって政治的空白を作って大丈夫か、という国民の心配はそっちのけです。

 こういう見え透いた態度では自民党に勝たせられないよなぁと思いますし、実際自民党も最初から「勝てる」と思ってやるわけではないでしょう。議席を減らしても公明党との連立与党が3分の2を確保できたら万々歳くらいに考えていると思います。特に憲法改正を目指す安倍首相としては、本来ならいまの議席数を維持したいのですが、このままではじり貧だから仕方なく解散するわけです。

 とは言え、そんなセコい自民党に対抗するべき民進党も酷い有様です。せっかく代表戦をやったにも関わらず「また前原か」と新鮮味のなさで訴求力はゼロ。山尾幹事長も実現できず、党内の右派と左派は相変わらず揉めていて、野党共闘の方向性さえ確定していません。そもそも前原は「政権交代可能な党」を目指しているようですが、民主党政権の「黒歴史」の記憶が消えるのはまだ30年くらい先ではないかと思うので、とても無理な相談です。まずは批判ばかりと言われようとも、政権に釘をさせるしっかりとした健全な野党を目指すべきではないかと思います。

 そして小池百合子の「都民ファーストの会」も国政選挙には全くの準備不足状態です。都議会選挙で巻き起こった小池旋風は今回の総選挙では起こそうにもタマが足りません。そもそも若狭と細野が合流したとしてもそれで「小池新党」とは言えずアピール不足過ぎます。

 共産党も北朝鮮がこれだけ暴れ回っていると逆風でしかありません。維新の会も結局は橋下の個人的な人気で維持できていた政党だったことがバレてしまいましたから、彼が改めて政界復帰しない限りは人気回復はありえないでしょう。社民党?そんな政党もかつてはありました。自由党?小沢一郎はまだ引退していなんでしたっけ?

 勝てそうな政党がなくても立候補者全員が落選して「当選者該当なし」にはなりませんので、支持されていないのに「国民の支持」を得たことになってしまうのが怖いところです。個人的には北朝鮮やモリカケよりも、経済政策が気になりますが、またぞろ自民党はバラマキ公約を言いだしているようですし、果たして今回の総選挙の争点は何になるでしょうか。何だか不毛な気がする総選挙です。


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