幹事クリタのコーカイ日誌2017

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7月14日 ● ヴィーナスの復活。

 ウィンブルドンもいよいよ大詰めです。男子は準決勝。フェデラーvsベルディヒ、チリッチvsクエリーという、ジョコビッチもマレーもナダルもいない準決勝になりました。4強時代復活かと思いきや、単にフェデラー時代が復活していたという恐るべきタイムワープ感。フェデラー1強時代は2005年〜2007年頃のことですから10年以上も時代を遡っています。この組み合わせならフェデラーの優勝確率80%といったところでしょうか。

 さて、女子の方は決勝ですが、まさかのヴィーナス・ウィリアムズとガルビネ・ムグルッサの対決となりました。第10シードと第14シード。女子はすっかり混戦状態ですが、それにしても37歳のヴィーナスの決勝進出は驚きです。単に高齢だというだけでも決勝進出は快挙です。もし優勝すればオープン化以降では最高齢のチャンピオンとなります。

 もちろん、ヴィーナスは今年の全豪でも妹との決勝を戦っているほど復活してきていましたし、もともとウィンブルドンでは過去に5回も優勝しているほど得意としていますから、通常の状態なら意外というほどではなかったかも知れません。しかし、ヴィーナスは大会直前に大きなトラブルを起こし逆境に立たされていました。

 今年6月初めに、ヴィーナスは交通事故を起こし、その時に衝突した車の高齢の同乗者が2週間後に死亡したのです。加害者となったヴィーナスを遺族が訴えるという事態になり、大会直前に精神的に大きなショックを受けていました。普通ならコートに立つことさえ難しい状況だったと思います。

 そこから決勝まで勝ち上がったヴィーナスのタフさは驚くべきものです。しかも大坂なおみ、アナ・コニュ、エレナ・オスタペンコといういわゆる『97年組』と言われる自分よりはるか年下のホープたちを連破してきました。さらに準決勝では地元イギリス期待の26歳、第6シードのジョハナ・コンタをもストレートで破りました。フェデラーに劣らないほどのレジェンドぶりを発揮しています。

 もしこのまま35歳のフェデラーと37歳のヴィーナスが男女のチャンピオンになったら、本当に我々はいつの時代のテニスを見ているのかと疑ってしまいます。ちなみにヴィーナスがウィンブルドンを初制覇したのは2000年、最後の優勝が2008年。2005年と2007年がフェデラーとヴィーナスのアベック優勝です。やっぱり10年以上タイムワープしています。


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