幹事クリタのコーカイ日誌2017

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6月8日 ● 錦織の集中力。

 残念ながら全仏で錦織はマレーに敗れてベスト8で終わりました。一昨日も書いたようにベスト8はシードを守っています。最低限の結果は出しています。負けた相手もナンバー1のマレーだったのですから「残念」と言うよりは「良くやった」と言うべきところなのですが、なにせ1セット目を見ていたら「楽勝じゃん」と思えるほど錦織は好調でしたから、やはり勝てずに残念だなぁと思う気持ちの方がどうしても強くなってしまいます。

 この試合、松岡修造も言っているように、見ていた誰もが「敵は錦織自身」だったと思ったことでしょう。これは今大会の1回戦からずっと続いていた状態ですが、相手がどうこうではなく錦織が自分のパフォーマンスをきちんと発揮していれば勝てるのに、なぜ突如としてそんなに集中力が切れたようなミスばかりするんだと、見ている側もプレーしている錦織自身もイライラしてしまいます。

 良いときのショットのレベルは本当に高く、4強と比べても全く遜色ないと思うのですが、それを維持するメンタルが足りません。結果として1セットだけなら無敵なのに、5セットマッチではどこかで調子をガクンと落としてしまうし、当然2週間にわたる大会期間中、高いメンタルを維持することができないからグランドスラムでの優勝は難しいなぁとなるわけです。

 かつてもこういう強いのに脆い選手はいました。例えばサフィンとかサフィンとかサフィンとか(笑)。いや、本当に彼はフェデラーだって相手にならないほど強い時もあるのですが、気分にムラがあり過ぎてなかなか「常勝」とはなりませんでした。それでもグランドスラムを2回制覇しています。錦織だってサフィンと同じことができそうなものなのですが。

 錦織はもう27歳。故障も多く体力的にも衰えがきているのかも知れません。集中力が切れるようになったのも体力的な問題かも。ジョコビッチに勝ったドミニク・ティエムは23歳。3回戦で苦戦したチョン・ヒョン21歳、他にもニック・キリオス22歳、アレクサンダー・ズベレフ20歳など、ずっと若い世代がどんどん下から出てきています。このまま4強世代に頭を押さえられ続けている間に、若い彼らが本格化したらチャンスは失われてしまいます。今年の全米がもしかしたらタイトルを掴むラストチャンスかもと思うと、ウィンブルドンをスキップしてもいいから全米に照準を合わせた調整をしてもらいたいです。


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