幹事クリタのコーカイ日誌2016

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4月23日 ● 河村たかし圧勝。

 名古屋市長選は大方の予想通りに現職の河村たかしが圧勝しました。もう名古屋に住んでいればこうなることは当然空気として感じていました。決して河村を積極的に支持しているわけではなくても「しょーがねーなー」という消極的な支持者が多かったのではないかと思います。

 河村たかしは目立つので何かと批判の多い政治家です。特に行政のプロからは嫌われていることでしょう。一番指摘されるのは「下品なパフォーマンス政治家」ということ。わざとらしい名古屋弁を使って庶民派ぶって大衆受けすることばかりを言うという政治手法が嫌われているのだと思います。僕は河村たかしと同じ高校の出身なので、同窓会で会ったことも握手して話したこともありますが、本当にどこに行ってもああいう人です。

 ただ「パフォーマンス」する政治家はマイナスかと言うと、むしろプラスに働いている方が多いでしょう。パフォーマンス自体は悪いことではないですし、わかりにくい政治の世界をわかりやすく見せているわけですから、いくらそれを批判しても有権者にあまり響くとは思えません。問題があるとしたらパフォーマンスばかりで、実際には何もしていない、もしくはその裏でマイナスになるような行為をしている場合です。

 しかし、先ほども書いたように河村はあのまんまです。減税をすると言って市議会の反対と戦いながら実際に減税をしているし、市長報酬は800万円に減らすと言って実践しているし、名古屋城天守閣を木造化して観光の目玉にすると言っているのですから、これも本当にやることでしょう。有言実行している政治家を「パフォーマンスだけ」と批判しても響かないのは当然です。批判するなら「優先順位が違う」ことをきちんと説明しなければなりません。

 なのに今回の対立候補は「減税をやめる」「市長報酬は上げる」「木造化は慎重に」などと言うのですから、それを聞いた有権者が票を投じるわけがありません。既得権益を守るようなことを主張して、それで河村の半分近い票を取ったことがむしろ驚きでした。対立候補に投票した人たちは恐らく支持したのではなく、河村の多選に対する批判票だろうと思います。河村に勝ちたいなら政策よりもこうした「飽きてきた」市民に対してフレッシュさを訴えることができるような若いイケメン(もしくは美人)候補を立てるべきなのです。

 と言うことで、今後また4年間は河村たかしの市政が続きます。2020年東京五輪に向けて東京一極集中が進む中、名古屋のプレゼンスをいかに上げるかを河村は考えていることでしょう。当選後のインタビューでは「ロンドン、パリ、ニューヨーク、名古屋」の世界4大都市構想をぶち上げていました。こういうバカなことを言うから嫌われるし支持されるのだろうと思います。


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