幹事クリタのコーカイ日誌2016

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4月11日 ● 浅田真央の引退と国民栄誉賞。

 昨夜、報道ステーションが終わろうとしていた頃に、ニュース速報で「浅田真央引退」のテロップが流れ、その後に番組に出ていた松岡修造が呆然として言葉を失ったまま番組終了という「珍場面」を見ることができましたが、世の中的には浅田真央の現役引退はそれほど衝撃を持って受け取られたようで、ちょっと意外でした。どう見たって今シーズンの彼女の演技ではもう引退だろうと僕は予想していたので。

 浅田のピークは実は年齢制限に阻まれて出場できなかった2006年のトリノ五輪の時ではなかったかと思っています。もちろん演技のピークはさらに先にあったのでしょうが、スケーターとしての勢いとか輝きとしてはあの頃こそがナンバー1であり、もしトリノに出ていたら荒川静香の金メダルもなかったのではないかと思うのは、僕だけではないでしょう。

 その後はキムヨナとライバル対決が続くわけで、あのバンクーバー五輪ではキムヨナの完璧な演技の前に銀メダルに泣き、さらにソチ五輪では思いもかけないSPでの失敗演技からのフリーでの伝説のパフォーマンスへとつながるわけです。基本的に浅田真央のスケート人生は彼女の天真爛漫な明るいキャラクターイメージとは裏腹に「敗者のストーリー」として貫かれています。笑顔と涙が交互にやってくるわけですから、そこがまた日本人好みと言えるのでしょう。

 浅田真央に国民栄誉賞をという声もネットでは上がっているそうですが、それもまたよしと思います。国民栄誉賞は勝負の結果に関係なく、国民的ヒーローヒロインに与えられるのが相応しいと思います。日本のフィギュアスケート人気をここまで高めたのは間違いなく浅田真央あってこそですから、現役引退を機に受賞しても文句なしだと個人的には思います。むしろ金メダルを取ったら受賞、銀メダルならダメというような杓子定規な対応は必要ないというか相応しくありません。高橋尚子、澤穂希、吉田沙保里らと比べても遜色ないスーパーヒロインであり、国民的アイドルだったのですから。


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