幹事クリタのコーカイ日誌2016

[ 前日翌日最新今月 ]

3月5日 ● やっぱりステージには魔物がいる。

 長い間かけて練習してきた発表会が行われました。僕はピアノ弾き語りでサザンオールスターズの「TSUNAMI」、サックスでAKB48の「フライングゲット」を演奏しました。ライブハウスでバンドでの発表会です。それぞれにサポートの先生たちがついてくれます。「TSUNAMI」はエレキギターとアコースティックギター、ベースとドラムの4人、「フライングゲット」はテナーサックス、キーボード、ギター、ベース、ドラムの5人の先生が一緒に演奏してくれるのだから心強いです。

 すでに練習も十分でどちらも暗譜もできています。心配なのは喉の調子くらいで、ピアノもサックスも演奏は問題なしというつもりでした。しかし、ステージ本番で往々にして裏切られるのはこの自信なのです。先に演奏した「TSUNAMI」では、冒頭が僕のソロです。ところが最初から緊張で声が震えて出ました。それに動揺してピアノを見失ってしまいました。暗譜できているという過剰な自信が、目の前に置いてある楽譜を拒否してしまったのか、全くどこをどう弾いているのかわからなくなってしまったのです。

 気づけばソロのパートは終わり、バックの先生たちの演奏が入ってきていますが、それでも僕の動揺は収まりません。まったく無茶苦茶のまま不協和音を出すピアノ。何とか歌だけは頑張って歌いましたが、とうとうピアノは止まってしまいました。もっとも不協和音を出すくらいなら弾かない方がマシです。結局1番の後半はほとんど弾くことを諦めて歌に専念してしまいました。

 2番からようやく立ち直って弾き始めることができましたが、それまではもう頭が真っ白で、歌詞も何を歌っていたのかわからないほどです。後でビデオで見返してみたら、やっぱり歌詞を思いっきり間違えたまま歌っていました。間違えることがないと思い込んでいたところで間違えるのが本番のステージです。ただし演奏前に一番心配していた喉の調子は極めて快調で、歌はこれまで以上に気持ち良く歌えました。

 「フライングゲット」」はさすがにそこまで悲惨なことにはなりませんでした。亀の甲より年の功、サックスの方がピアノよりはるかに発表会経験が多いだけに、少々間違えても余裕があります。間違えを引きずることもなく平気な顔で演奏を続けられたのは失敗体験の多さゆえの図太さにほかなりません。もちろん間違えないで演奏できればそれに越したことはないのですが、魔物が棲むステージでそれは至難の技。むしろ間違えた時にどうするかというリスクマネジメントが必要なようです。

 次回の発表会ではもう一度リベンジの意味も込めて弾き語りに挑戦するつもりです。返り討ち覚悟くらいの気持ちでいかないと、また魔物に手もなく捻られそうですが。別の効用がありました。今後もマスクしながらテニスしようかなと一瞬思いましたが、やはり息苦しいし暑いのでテニスにはあまり向かないかも。


gooブログでも読めます「幹事クリタのコーカイブログ」

テニス好きなら「幹事クリタのテニス日誌」