幹事クリタのコーカイ日誌2016

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2月3日 ● 恵方巻は買わない。

 恵方巻が元々はごく狭い地域での風習だったのを、大手コンビニが広めた新風物詩だということは多くの人が知っているところです。ハロウィンだってバレンタインデーだってそうですが、日本におけるこれらの行事は全て誰かが仕掛けたマーケティングの産物です。ただハロウィンはコスプレして騒ぐのが楽しいし、バレンタインデーは恋愛絡みのイベントでした(過去形)から、そこに若者のニーズがあったのはわかります。でも恵方巻は?

 あんな太巻きを北北西に向かって黙々と食べて何が楽しいのでしょう?まだ昔からある豆まきはイベントとしての楽しさが理解できますが、恵方巻を黙って食べるのは苦しいだけじゃんと思ってバカにして見ていました。きっとすぐに廃れるだろうと。

 ところが何ということでしょう(ビフォアアフター風)。あんなに面白味のない行事が着々と浸透しつつあります。今年は去年よりずっと恵方巻を食べたという人の話を多く聞きました。コンビニのマーケティングパワーは恐るべしです。なんで普段より高い値段で売っている太巻きをわざわざ買ってきて食べる?僕には意味がわかりません。

 意味がわからないので、いろいろとインタビューしてみたところ「流行ってるから」「乗っかりたいから」「楽しそうだから」という理由がほとんどでした。流行りに便乗するのが楽しいんだそうです。流行っていることはやりたいんだそうです。なるほど、流行に乗っかるのに理由はありません。流行っているんだから、それで良いのです。

 ただ単なる流行だとしたら、どちらにしても早晩飽きられるだろうなとは思います。似たような例ではボジョレー・ヌーボーがありました。あれもくだらない流行だと思っていましたが、案の定あの頃のバカ騒ぎは今やすっかり沈静化してしまいました。恵方巻も何年後かにはきっと見向きもされなくなることでしょう。あの盤石だと思われたバレンタインデーですら、もはや女性がただ美味しいチョコを食べる日になってしまったくらいなんですから。

 それにしても可哀想なのはコンビニでバイトしているだけで何十本も恵方巻をノルマだと押し付けられている学生たちです。しかも大手コンビニはノルマなんてないと見え透いた嘘を言い張っているそうです。それを聞いただけで、僕は恵方巻なんか絶対買うものかと誓いました。


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