幹事クリタのコーカイ日誌2016

[ 前日翌日最新今月 ]

1月30日 ● 錦織のグランドスラム制覇のために。

 全豪が終わってしばらくテニスツアーは小休止になります。大きな大会は3月のインディアンウェルズとマイアミのマスターズ1000です。4月からはヨーロッパのクレーシーズンに入って6月の全仏となります。錦織がグランドスラムを制するなら一番チャンスがあるのはやはり相性が良い全米でしょうが、全仏も最近のクレーコートに対する適応具合を見るとチャンスはあるのではないかと思います。

 フェデラーとナダルが復活したことで、今年も錦織にとってグランドスラム制覇は高い壁ではありますが、可能性がないとも思えません。今回の全豪だって優勝したフェデラーとファイナルセットまでもつれこむ接戦を演じたのですから、ちょっとした運ときっかけさえあれば十分タイトルは狙えるはず。テニスの技術的なことはとりあえず置いておいて、ドローについて考えてみます。

 今回の全豪でも錦織のドローはかなり厳しい方だったことは明らかです。もちろん「運」がないということもありますが、シードが5番目だったことも響きました。実は錦織はトップ10に定着した2015年以降のグランドスラム9大会のうち実に6大会が第5シードで、第4シードは1回しかありません。やはり優勝を狙うならドローが楽になる第4シードまでに入っておきたいところです。ですから全仏までにランキングを5位から4位に上げなければなりません。

 全豪後のランキングは1位マレー、2位ジョコビッチ、3位と4位が入れ替わってワウリンカ、ラオニッチの順になり5位錦織、そして6位にナダルが上がってきました。4位のラオニッチ4930ポイント、5位錦織4830ポイントです。わずか100ポイントの僅差ですから、ちょっとした成績の差で逆転できます。そのためには錦織は出場するマスターズ1000の大会での安定した上位進出が必要ですし、できることならどこかで優勝して1000ポイントを獲得したいところです。

 と言うのも、昨年の錦織は全豪後のアメリカシリーズから4月以降のクレーシーズンまでずっと安定した成績を残していたので、失効するポイントも大きいのです。ただマスターズ1000での優勝はありませんでしたから、がっつり稼ぐならそこしかありません。それにグランドスラムを狙う以上、まずマスターズ1000をそろそろ取っておきたいところです。チャンスは昨年準優勝した3月の地元マイアミか、最近3年連続でベスト4以上のマドリードあたり。ここで一発優勝できれば全仏で第4シードに入れそうな気がします。

 後はドロー運です。全仏でとにかくジョコビッチとナダルとは違う山に入ること。この2人にワウリンカも含めた3人が決勝前までにボトムハーフで潰し合ってくれれば、もう片方のトップハーフで錦織はマレーと準決勝で対戦となりますから、決勝まで勝ち上がることは十分可能です。まあそんなにうまくいくことは少ないかも知れませんが、でもそういう運が味方しないとなかなかグランドスラムは取れないものでしょうし。


gooブログでも読めます「幹事クリタのコーカイブログ」

テニス好きなら「幹事クリタのテニス日誌」