幹事クリタのコーカイ日誌2016

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1月27日 ● ベテランたちの全豪。

 フェデラーとナダルがともにフルセットの激闘を勝ち抜いて、世界中のテニスファンの期待通りの決勝へと駒を進めました。大会前にこの2人が決勝に進むと予想していた人はほとんどいないでしょう。期待はしていてもその希望は恐らくかなえられることはないだろうと思っていましたが、いくつかのラッキーと、なにより「生ける伝説」ならではの勝負強さを発揮して夢の決勝が実現しました。

 フェデラーはナダルに対して極端に相性が悪いのですが、今大会に限って言えば「コートが速い」「フェデラーの方が1日休みが多い」ということもあって、必ずしもナダル有利とも限りません。ただ「ベビーフェデラー」と呼ばれるプレースタイルがフェデラーに似ているディミトロフとの死闘は、ナダルにとって最高の対フェデラー練習になったのではないかとも思うので、この結果ばかりは全く読めません。

 さて、女子の方も久々にウィリアムズ姉妹による決勝となりました。これでなんと9度目のグランドスラム決勝での対戦です。ともに10代から活躍している36歳と35歳になったこの姉妹がまだこれだけの力を有していたとは驚きました。特にヴィーナスのカムバックは称賛すべきことです。そして同時に若手の女子選手たちはいったい何をしているのかと少しばかり残念な気もします。男子に比べてあまりレベルアップを感じられないのが近年の女子テニスであり、ルチッチバローニのベスト4も含めて、今大会はその象徴のようになってしまいました。

 男女のファイナリスト4人が持つ過去のグランドスラムタイトルはフェデラー17、ナダル14、セレナ22、ヴィーナス7の合計60。もちろんこれだけのタイトル数を誇るメンバーが揃ったのは過去にありません。フェデラーが優勝すれば男子の最多タイトル数をさらに更新します。ナダルが勝てばサンプラスを抜いて単独2位になります。セレナが勝てばグラフを抜いてこれも単独2位に浮上。ヴィーナスが勝てば10位タイになります。

 これだけベテランたちが活躍できる原因が「速いコート」だからだとフェデラーが語ったそうですが、確かにインドアカーペットなど速いコートが多かった時代に育った30代の選手には慣れもあるのでしょう。ただ、それにしてもテニス界の高齢化というか長寿化には驚きます。錦織もあと10年活躍できれば良いですが、故障が多いだけに長くできるかどうか心配です。


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