幹事クリタのコーカイ日誌2016

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12月12日 ● 練習の意味を教えること。

 今日のサックスのレッスンの時。先生が「クリタさん、ドの倍音吹いてみてください」と突然言うので吹きました。倍音を吹く練習はサックスを習い始めた7年前からやっていて、最近はあまりやっていなかったのですが、ちゃんとできました。昔はなかなかこれができなくて、本当に苦労したものですが、いつの間にか狙った高さの音が出るようになっていました。我ながら上達したなぁと思っていたら、先生が「じゃあそれと同じ息の速さでソを吹いて」というので吹きました。「それがソを吹くときの適切な息ですから」と言われました。

 ドの倍音はソ。だから同じ音であるソを吹くときに無理せずキレイに音が出る正しい息のスピードや量が、ドの倍音を吹く時と同じなんだそうです。つまり倍音の練習というのは、息の速さと量を適切にコントロールするための練習で、これができるようになると力を入れずにスムーズにキレイな音が出せるようになるのだそうです。同じくレの倍音はラなので、ラの音を吹く時にはレの倍音を吹く息と同じように吹けば良いのだそうです。

 なるほど、よく意味がわからなかった倍音の練習の意図はそこにあったのかと、7年経ってから教わって目からうろこでした。サックスは指さえ正しくキーを押さえていれば一応音が出る楽器ではありますが、その音の質はさまざまで、より高い質の音を出そうと思うと指だけではダメということで倍音の練習をしていたわけです。倍音の練習をする時にそこまで言ってよぉと思わなくもありませんが、逆に今のレベルだからこそ、その意味や重要性が理解できたということもあるでしょう。

 サックスに限らず、あらゆる技術の習得を目指すには練習が必要ですが、その練習はどういう目的と効果を狙ってやるのかということを理解しているのとしていないのとでは全然違います。ただ全くの初心者のうちは説明されても結局ピンとこないことも多いし、ちゃんと理解できないと逆効果になることすらあるでしょう。だからレベルに合わせて説明することはするし、言ってもわからないことは言わずにとにかく練習させることも必要でしょう。改めて指導することの難しさも気づいたレッスンでした。


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