幹事クリタのコーカイ日誌2016

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11月17日 ● アイドルという職業。

 ちょっと遅い話題になりましたが、乃木坂46の橋本奈々未が卒業発表をしました。橋本って誰?という人も多いでしょうが、今やAKB48の公式ライバルという売り文句通りにまで成長した乃木坂46の1期生で中心メンバー。AKB48に例えれば篠田麻里子、サッカー日本代表なら長友佑都、安倍内閣なら麻生太郎といったレベルの主要メンバーです。

 そんな中心メンバーが卒業するというのは確かにファンにとっては大きな事件ですが、それ以上に僕が、そして一部の世間が話題にしたのは卒業する理由。それは「もう十分なお金を稼いだから」。橋本は家族のためにお金が必要だから自分の夢を諦めてアイドルになり、その目的は達成したからアイドルをやめて自分の進みたい道に行くのだというのです。なんという清々しさ。乃木坂は芸者の置屋か?

 普通はアイドルが夢なのに、橋本にとってアイドルは稼ぐための手段、単なる仕事なのです。アイドルを辞めて自分の夢を追うという、これまでの文脈になかったストーリーに本当に感心してしまいました。そして山口百恵ファンの僕は、少しだけ橋本に百恵を重ね合わせてしまいました。いや、百恵だけではなく昭和のアイドルはそういう「食べるため」「稼ぐため」に芸能活動をしているという「匂い」がありました。全員ではありませんが、そういう匂いがする芸能人も多く残っていました。

 恐らく80年代のアイドルあたりからそのあたりの空気感は徐々に変わってきたと思いますが、未だにそんなアイドルがいたことに新鮮な感動を覚えたのです。これからの橋本が本当に芸能活動を辞めて一般人として生きていくのか、それともまたどこかのタイミングで芸能人として復帰するのかはわかりませんが、それはどちらでも良いことで、それよりも今後のアイドルを目指す女性に彼女の卒業がどんなインパクトをもたらすのかを注目したいと思います。


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