幹事クリタのコーカイ日誌2016

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11月14日 ● 錦織初戦白星スタート。

 いよいよ始まったツアーファイナル。厳しいグループに入った錦織の初戦の相手は世界3位、今年の全米覇者スタン・ワウリンカ。強敵です。ただ好不調の波が激しい選手だけに「強い」スタンに当たらなければチャンスはあると思っていました。そして今日のスタンは「弱い」スタンでした。

 立ち上がりから錦織の安定感のあるプレーが光ります。ゾーンに入っている時のような切れのあるプレーではありませんが、落ち着いて安定したテニスを続けていました。ファーストサービスの確率こそ低いものの、ストロークは落ち着いて深く返しているし、積極的に前に出ていく姿勢が相手にプレッシャーを与えているのも伝わってきます。

 果たしてワウリンカが自滅していくように崩れ始めました。1セット目は5ゲーム目にブレイクをすると、そのままゲームを連取して6-2と圧倒します。セカンドセットに入ってもワウリンカが立ち直る気配はなく、むしろ故障している膝を気にして動きが悪くなってきてしまいました。2セット目も5ゲーム目にブレイクして6-3で取り、錦織があっさりと初戦をものにしました。わずか1時間7分の完勝です。

 この勝利は大会を勝ち上がる上で大きな1勝です。錦織のグループにはランキング1位のマレーがいる以上、決勝トーナメントに進出するにはワウリンカとチリッチに勝つことが求められます。特に錦織が負け越していて、この大会を得意としているワウリンカ戦がポイントだっただけに、この勝利で大きく前進できました。しかも時間をかけなかったことで疲れをあまり残さなかったことも大きな成果です。

 さらに言えば、ワウリンカ、ラオニッチとのランキング争いでも大きな1勝となりました。この大会前で3位ワウリンカ5115P、4位ラオニッチ5050P、5位錦織4705Pです。ラウンドロビンでの1勝は200Pですから、ワウリンカとの直接対決で勝ったのは大きいです。これでまだ展開次第では年間最終順位3位までは狙えます。あれこれ楽しみなツアーファイナル。目が離せません。


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