テニスツアーもいよいよ大詰めになってきました。ツアーファイナルの組み合わせが決まりました。「チームマッケンロー」にはマレー、ワウリンカ、錦織、チリッチ。「チームレンドル」にはジョコビッチ、ラオニッチ、モンフィス、ティエム。詳しくない人にはマレーとジョコビッチと錦織くらいしかわからないかも知れませんが、この組み分けはもうどうしてこうなったというくらい対照的な組み分けです。

　「チームレンドル」の方は、ジョコビッチが全仏で生涯グランドスラムを達成して以降不調に陥っていて遂にマレーにランキング１位を明け渡してしまいました。ラオニッチは故障で大会に出られるのかどうか不明、モンフィスも前週のパリを欠場していて、ティエムは今年後半はほとんど勝てないくらい絶不調。そしてジョコビッチは他の３人に１回も負けたことないのです。不調と故障だらけのグループですが、ジョコビッチが楽に勝ち上がるのは間違いないでしょう。

　対して「チームマッケンロー」は好調な選手、もしくは大きな大会で一発かます選手ばかりです。マレーは今年後半絶好調で12大会のうち11大会で決勝に進出し、ついにイギリス人初のランキング１位になったばかり。ワウリンカは好不調の波が激しいですが、今年も全米を勝ったように大きな大会になると突如覚醒して豪打が炸裂します。チリッチも最近好調な上に調子の良い時には手が付けられない選手。そして錦織も含めたこの４人はお互いに勝ったり負けたりしていて、勝敗の予想がつきません。

　錦織にしてみたら考えらえる限り最悪な組み合わせで、この４人の中で２位以内に入るのは結構厳しい状況です。もちろん今季錦織はマレーにもワウリンカにも勝っていますし、チリッチには通算で勝ち越していますから１位になる可能性もあります。反面、ワウリンカとチリッチの調子次第では全敗の可能性もあるのです。「チームレンドル」に入っていたら、かなりの確率で２位になって決勝トーナメントに進出できただろうと思うと残念ですが、もう好試合を期待するしかありません。

　ただ決勝が実力通りにジョコビッチとマレーの対戦になったら、楽に勝ち上がったジョコビッチがヘロヘロのマレーに圧勝しそうです。結局年末の１位はジョコビッチということになってしまうかも。錦織には何とか決勝トーナメントまで勝ち上がってランキングでラオニッチを抜いて４位に上がって終わって欲しいです。全豪で第４シードまでに入れるかどうかは大きな差がありますから。