幹事クリタのコーカイ日誌2016

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11月5日 ● いつから足が遅くなったのか。

 僕は子どもの頃から「そこそこ」足が速い方でした。クラスで1番ではないけれどクラス対抗リレーのメンバーには選ばれるくらいのレベル。小学校の4年生くらいまでは早生まれの影響で体が小さくて不利でしたが、高学年以降は高校までずっと体育は5で、それなりに運動が得意な少年として過ごしてきました。野球をやれば1番もしくは2番で二遊間かセンター、サッカーならサイドバックを任されるようなタイプです。

 その頃は中年の教師が「俺も昔はスポーツが得意だったんだ」と言っても全く信じられませんでした。腹は出ているし、足は遅い上に最後でもつれて転ぶし、ジャンプしても飛んでないし、肩も弱くて本当に良いところなしじゃん、どこがスポーツが得意なんだよ、と。体育の先生ですら中年以上の年配の教師には「本当かよ?」と思っていました。「だって俺の方が足が速いじゃん」と。

 今ではもちろんわかっています。かつての運動大好きで体育が5だった機敏な少年が、いつの間にかモタモタ走るようになり、飛べなくなり、肩が弱くなった理由が。もちろん多くの人は、大人になって仕事が忙しくて運動なんてしてられない環境で、気が付けば衰えてしまっているんですが、ずっと運動を続けてきた僕のようなタイプだって、やっぱり足は遅くなるのです。

 何より一番の原因は怪我です。運動を続けているだけに、大きな怪我をしやすいリスクがあります。捻挫、肉離れ、アキレス腱断裂など、大きな怪我をすると、しばらく休まざるを得ません。そしてその間に筋力や機能が衰えるだけではなく、リハビリしても元の状態にまで戻らないのです。心理的にも「またやるんじゃないか」という不安があって、それが知らず知らずのうちにブレーキをかけてしまいます。怪我をする前の、何も考えずに全力を出すような動きが怖くてできないのです。

 肩も同じです。大学生の頃の僕は肩の強さだけは自慢で、テニスは下手くそだけどサーブのスピードは負けない(ただし滅多に入らない)と思ってやっていました。しかし、その後に何回も肩を痛めたことで、今では女性よりも遅いくらいのサーブを打っています。思いっきり打つなんて怖くてとてもできません。よほど肩が温まって今日は調子が良いな、という時だけ80%くらいの力で打ちますが普段は50%以下。テニスはサーブのスピードコンテストじゃないですから何とかなります。

 そうやって人は足が遅くなっていくのです。仕方ありません。足が速くてモテるのはせいぜい中学生までです。何より足が遅くたって、怪我をして松葉杖を突いたり車椅子に乗るよりはマシですからね。


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