幹事クリタのコーカイ日誌2016

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10月7日 ● 錦織の故障。

 年に一度、錦織が日本でプレーする「楽天ジャパンオープン」。準決勝に勝ち残ったのは第2シードのモンフィス、第4シードのチリッチ、第5シードのゴフィン、そして第6シードのキリオス。一見、順当に上位選手が勝ち上がっているように見えますが、ATP500の大会でこのメンバーでは見劣りします。500の大会なのにトップ5の選手が1人もいないからです。

 第1シードのワウリンカは大会前に腰の痛みを訴えて欠場し、繰り上がりの第1シードになった錦織も2回戦で臀部の故障のために棄権してしまいました。ついでに主催者推薦で参加が決まっていたデルポトロも体調不良で来日もしませんでした。大会の目玉がことごとく消えていってしまったのですから、いくらモンフィスやチリッチが勝ち上がっても大会としては盛り上がりに欠けるのも無理ありません。

 ついでに言えば、北京で同時に開催されているチャイナオープンでもジョコビッチが欠場してしまいました。まあこちらはマレーとナダルが頑張っているだけジャパンオープンよりはマシな状況ではありますが、シーズンも終盤戦に差し掛かったこの時期は毎年のことながら故障者が増えて、大会側もやりくりが大変です。来週の上海マスターズもすでに錦織は欠場が決まっていますし、他にもそういうトップ選手が出てくるかも知れません。

 出場参加大会数が義務付けられているトップ選手は出れば勝ち上がることもあって、どうしても試合数が増えてしまいます。当然疲労も溜まるし故障も出ます。さらにはその故障をきちんと治す時間もありません。錦織の臀部の肉離れも疲労の蓄積が警告として出てきたのだろうと思います。今回はまだ軽い故障で良かったのかも知れません。ここで無理していたらより深刻な状態になっていた可能性があるからです。

 過密スケジュールに問題があることは誰しもわかっていますが、プロテニスが興行である以上、大会数を減らすのもままならない事情は理解できます。ただファンとしては万全な状態の選手のプレーを見たいのですから、せめて1ヶ月ほどしかないオフシーズンをもう少し長くするとか、夏休みを作るとか、試合時間の短縮ができるようなルール変更をするとか、選手の身体を守る瀬策を本気で考えてほしいです。錦織が潰れてしまう前に。


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