幹事クリタのコーカイ日誌2016

[ 前日翌日最新今月 ]

9月12日 ● スタン・ザ・マン!

 全米オープンはスタン・ワウリンカがジョコビッチを撃破して初優勝しました。ワウリンカはこれで全豪、全仏に続く3つめのグランドスラムタイトル。3回というのはマレーと同じです。そして3つの違うグランドスラムを勝ったことで、あとはウィンブルドンに優勝すれば「キャリア・グランドスラム」達成ということになります。「ビッグ4」のうちフェデラー、ナダル、ジョコビッチが達成しているキャリアグランドスラムをビッグ4じゃないワウリンカが達成するのでしょうか?そうなったらマレーの立場がありません。

 それにしてもワウリンカというのは不思議な選手です。まず超遅咲きです。長い間「フェデラーの弟分」という感じでスイスナンバー2、世界ランキングでも10〜20位あたりをウロウロしていました。それが28歳になる2013年頃から急に覚醒し、29歳の2014年からは毎年1つずつグランドスラムを獲得しています。30代になっても強かった選手は過去にもコナーズとかアガシとかいましたが、30代になってからここまで強くなった選手というのはかなり珍しいと思います。

 しかもワウリンカは常に強い選手ではなく、突然強いワウリンカが出現するのです。それも特にグランドスラムで。今回の勝利でワウリンカの対ジョコビッチ戦はようやく5勝19敗。ボロ負けです。しかし、グランドスラムに限れば3勝4敗と拮抗しています。しかも3勝した大会は全てワウリンカが優勝しています。まさに「強い時は無敵」なのがワウリンカという選手です。決勝まで残れるくらい好調ならば優勝なのです。弱い時には簡単に1回戦負けしちゃうし、日本の伊藤竜馬に負けたりするんですけど。

 ワウリンカは若い頃にあまり活躍していなかったので、もしかしたらナダルとか早熟の選手と比べるとあまり体を消耗をしていないのかも知れません。だとしたら、現在31歳とは言え、まだ数年は衰えない可能性があります。フェデラー、ナダルはもとより、ジョコビッチも体に徐々に衰えがきているように思えますから、今後錦織の「目の上のタンコブ」はマレーとワウリンカということになるかも。同世代のデルポトロも復活してきたことですし、錦織のグランドスラム制覇に向けて厄介なことです。


gooブログでも読めます「幹事クリタのコーカイブログ」

テニス好きなら「幹事クリタのテニス日誌」