幹事クリタのコーカイ日誌2016

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8月29日 ● ミックスダブルスの柔と剛。

 土日に大会に出て、久しぶりにミックスダブルスを4試合もやって楽しかったです。僕のペアのYちゃんも「練習好きだけど試合苦手」と言っていたのに、終わったら「初めて試合が楽しいと思った」と言ってくれたので、出て良かったなと思いました。プロのトーナメントプレーヤーではないのですから、まず楽しむことが一番です。勝ち負けも大事ですが、強さを追い求めたらどこまでいっても上には上がいますから。

 それにしてもミックスダブルスと言うのは不思議な種目です。そもそも男女がまったく同等の立場で試合をするということが競技スポーツの世界では普通はあり得ません。将棋のように体力的なハンデがほとんどなくても男女ではかなりのレベル差があるのに、筋力もスピードも持久力も必要なテニスでは男女にはかなり大きな差があります。僕のように四捨五入すれば60歳という年寄りならまだしも、20代の若い男性のパワーをまともに女性にぶつけていくなんて危険なほどです。

 しかし、そこにこの種目の面白さもあります。男が女に全力で打ち込まないという紳士協定というか暗黙のマナーみたいなものがありますが、それが絶対ということでもなく、それぞれの考え方でどこまで女性を狙うかは個人差があります。さすがに至近距離からボディアタックはあり得ませんが、女性になるべく配球して男性にテニスをやらせないという作戦はミックスの基本です。女性のサイドや足元、頭上に取りにくいボールを散らして、男性を振り回す、もしくは女性に触らせてチャンスボールを引き出すのが上手なミックスダブルスです。

 つまりミックスダブルスはパワーとスピードではなく、コントロールと戦略で勝負ができるので、僕のような年配のプレーヤーでも若者相手に戦えるところが面白いのです。今回4試合で2勝2敗でしたが、勝った2試合とも相手は若者ペアでしたが、うまく女性に触らせて勝つことができました。逆に負けた2敗のうちの1敗はベテラン男性の配球とゲームコントロールの巧みさにやられました。あとの1敗は完全に実力差があって勝負になりませんでしたけど、そこそこの実力差ならやり方次第でミックスは結構戦えるし勝てる確率が高いのです。

 まあそこまで滋味溢れる趣のあるミックスをやっているペアは少ないですけどね。若い体育会出身者のほとんどはミックスでも力勝負をしてきます。だから「柔よく剛を制す」ミックスができて、そういうパワー系ミックスの足元を掬って勝てたら年を取った甲斐があると思っています。


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