幹事クリタのコーカイ日誌2016

[ 前日翌日最新今月 ]

6月26日 ● 反グローバル&反エリート。

 イギリスのEU離脱について、あまり半可通なことを言うのも憚られるのですが、ざっくり言うと「反グローバル&反エリート」が田舎の貧乏な年寄りに支持を受けたということのようです。ざっくりし過ぎかも知れませんが、若年層とロンドン周辺ではEU残留派が多かったということですから。まあスコットランドや北アイルランドも残留派多数だったようですから、田舎というよりはロンドン1極集中のしわ寄せをくらっているイングランドの地方都市ということなのかも。

 で、多くの人が指摘しているように米大統領選でトランプを支持している層も基本的にEU離脱派と同じ心情だと思います。これもざっくりしていますが、要はグローバル化によって移民が多数流入してきて治安は悪くなるし職は奪われるし地方の文化は破壊されるしで、どんどん住みにくくなるじゃないか、それなのに指導しているエリート層だけが金をがっぽり儲けていてけしからん、ということです。

 実は日本だってこの傾向は年々顕著になっています。僕自身、うちの会社がグローバル化の方向に一気に舵を切って向かっているので実感として「やりにくくなってきたな」と如実に感じています。人件費を抑えて役員報酬ばかり上げやがってと思いますし、今後どういう風に会社がなっていくのか不安です。

 これはもう世の中の流れだから仕方ないと思う一方で、どんどん暮らしにくい時代になってきたなとも感じます。常に競争を余儀なくされ、しかもほとんどは最終的に「負け組」になり、一握りのエリートのみが成功する世の中。かつて「一億総中流」と呼ばれた日本型経営はすっかり古い過去のものとされてしまいましたが、その時代の方が幸せだったのではないかと思ってしまいます。僕がそう思うくらいだから、もっと上の60代以上は「グローバル化なんかして良いことあるのか?」と感じていることでしょう。もう英米と同じ構図です。

 世界中の先進国で「反グローバル&反エリート」の波はもっと高まるでしょう。日本でも例外ではないと思います。イギリスのEU離脱は「終わりの始まり」かも知れません。何が「終わる」のか?単にEUのことだけではないかもと危惧しています。


gooブログでも読めます「幹事クリタのコーカイブログ」

テニス好きなら「幹事クリタのテニス日誌」