幹事クリタのコーカイ日誌2016

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3月25日 ● プロ野球は「監督力」。

 プロ野球が開幕しました。毎年恒例の順位予想ですが、パ・リーグはソフトバンクの独走優勝で誰もが一致すると思うのであまり面白くありません。戦力が違い過ぎます。対抗と言うよりは2位争いが日本ハムと西武、穴がオリックスというところでしょう。興味はむしろ個人成績で、特に大谷がどこまで成長して結果を残すかが楽しみです。

 セ・リーグは逆に大混戦だと思います。単純な戦力分析なら総合力の巨人、強打のヤクルト、阪神の3強で、続くのは広島か中日かというところでしょうけど、それぞれ不安材料が多くて絶対的な強さを誇っているチームはありません。それだけに今季のセ・リーグは投手力や打力もさりながら、「監督力」でかなり大きく順位が左右されるのではないかと思っています。

 セ・リーグの監督はみな若い監督ばかりです。全員40代で、ほとんどがついこの前まで現役でした。もっとも監督歴が長いのが谷繁の3年目。高橋、金本、ラミレスの3人が新人監督です。大丈夫かと不安になるくらいみなキャリアが浅いだけに、経験よりも監督としての「資質」が試されるペナントレースになりそうです。

 もちろんこの中では最も経験がある谷繁が最有力でしょう。今年から監督専念ということで、昨年までとは全然違う「監督力」を発揮できるだろうと思います。しかも他の監督が全員外野手出身なのに、谷繁は捕手です。しかも名捕手でした。野球に対する「深さ」が全然違います。捕手出身の名監督は野村や森を筆頭にたくさんいますが、外野手出身の名監督はほとんど思いつきません。過去の例から考えてみても、監督に向いているのは捕手>内野手>投手>外野手だと思います。

 これは投手のことがわかるかどうかで差が出ているのでしょう。もっとも投手から遠く、打撃のことばかり考えている外野手は投手のことがわかりません。よほど優れた投手コーチを置き、その意見を尊重できないとチームはガタガタになります。そう考えると、セ・リーグの「監督力」では中日が1位であることは間違いありません。すなわち今季のセ・リーグの優勝候補筆頭は中日です。

 次に監督力が高そうなのは昨年の優勝監督であるヤクルトの真中です。彼は外野手出身ですが、決して他の監督たちのようなスター選手ではありませんでした。現役時代の前半は飯田、後半は青木というリーグを代表するようなセンターの控えだった時期が長く、それだけに野球をベンチからじっくり見ていた時間がありました。また引退後もコーチや2軍監督などの経験を積み重ねていて、控えや2軍の選手の気持ちがわかる監督です。なので谷繁に次ぐ「監督力」の持ち主は真中であり、今季のヤクルトは中日を脅かす存在だと思います。ヤクルトの不安は昨年が出来過ぎだったことで、今年も山田や川端、畠山があんなに打ちまくれるかどうかわかりませんし、何よりバーネットがいなくなりました。これは大きな痛手だと思います。

 他の監督たちはみな現役時代スター外野手ばかりですが、その中では監督2年目でありコーチ歴も5年ある広島の緒方が「監督力」では少々リードしています。昨年は惜しくもBクラスに甘んじてしまいましたが、2年目に入って力を発揮してきそうな気がします。もともと広島は古葉以来ずっと「やりくり上手」なチームですから伝統的に「監督力」は高めです。3位に広島は十分あり得ます。前田が残っていたら今季は優勝争いできたかも。

 高橋、金本、ラミレスの新人3人は横一線ですから今季を見てみないと何とも言えません。個人的には阪神の金本が星野流の熱血監督として求心力がありそうな気がしますが、マートンと呉が抜けた穴が埋められるのかどうか。逆に巨人・高橋は戦力的には1位なのに余計なことをして監督が選手の足を引っ張りそうな気がします。阪神と巨人はそういう意味ではどっこいどっこいで、広島も含めて3位〜5位あたりを争うのではないかと思います。ラミちゃんは残念ながら中畑の代わりの客寄せパンダにしか思えません。

 と言うことで、僕の予想は1位中日、2位ヤクルト、3位広島、4位巨人、5位阪神、6位DeNAです。まあ毎年あまり当たらないので、全然信用できませんけど。


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