幹事クリタのコーカイ日誌2016

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3月19日 ● ドラマ『精霊の守り人』第1回。

 上橋菜穂子のファンタジー小説『精霊の守り人』シリーズがドラマ化されて、今夜第1回が放送されました。それも民放の深夜ドラマ枠ではありません。NHKが「放送90年 大河ファンタジー」と銘打って、大河ドラマ並みの力を入れて制作しています。放送も全22話で3回シリーズ。なんと3年がかりで放送するということで、かつての『坂の上の雲』と同じようなスタイルです。歴史ドラマならともかく、児童向けのファンタジーとして書かれた小説をこんな大作ドラマとして制作放送するとは、NHKも変わったものです。

 僕は小説も読んでないしアニメも見ていません。なので敢えて第1回は予備知識を入れずに、まっさらな状態で見てみました。感想は「長い!」。初回ということで枠を延長して73分ということもありましたが、それ以上に展開がちょっとモタモタしていました。これは恐らくファンタジーということで、まず世界観をしっかり説明しなくてはならなかったためでしょう。

 小説やマンガと違ってドラマではファンタジー世界の設定を説明し始めると、どうしてもモタモタしてしまいます。特にNHKの視聴者層を考えると、より丁寧に説明する必要があるのもわかります。それにしても長い。そしてその割には世界観もわかりやすいわけでもないということで、これはもうファンタジーである以上は避けられないことなんだろうと思いますが、我が家では僕以外の妻・息子・娘が全員途中で脱落してしまいました。

 ファンタジー慣れしていない人間には結局無理ということで、少しファンタジーにも耐性がある僕からすると、まずは合格点という滑り出しだったと思います。何より素晴らしかったのは主演の綾瀬はるかの演技、特に殺陣です。あれだけアクションができる女優だとは思っていませんでした。どちらかと言うと、ほんわりした役柄が多かった綾瀬だけに、戦士役というのは意外でした。しかし演技も殺陣も十分に戦士として相応しいものであり、その上に魅力的でした。

 個性的な共演陣もなかなか良かったと思います。あまり視聴率が取れそうな人気俳優を起用しているというわけではありませんが、逆に役のイメージ優先でキャスティングしたんだろうなという感じは出ています。また映像表現の素晴らしさも、さすがNHKが金をかけて作っただけのことはあります。テレビドラマという枠を超える映像美は、そのまま海外で売り出しても全く遜色ないものでしょう。ファンタジーほど金をかけないと安っぽくなるジャンルもありません。NHKはそのあたりをちゃんとわかっているなと思いました。これなら今後の展開が楽しみです。


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