幹事クリタのコーカイ日誌2016

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3月18日 ● ホラッチョのこと。

 報道ステーションなどでコメンテーターをしていたショーン・Kことショーン・マクアードル川上が、実は経歴詐称、それもかなり大胆な嘘つきだったことがわかり、早々に降板しました。詐欺師だったことがバレた以上、当然と言えば当然なのですが、彼のことを知れば知るほど、能力の高い詐欺師だったことがわかり、このまま姿を消すには惜しい人物だとまで思ってしまいます。

 本名、出生、学歴、職歴など全てがデタラメの上、顔もどうやら整形しているようですし、挙句に子どもの頃の渾名が「ホラッチョ」ときたのですから、これはもう詐欺師としてレベルが高過ぎて笑っちゃう事案です。これだけの嘘をついて多くの人を騙すには相当の能力の高さと胆力が必要です。彼が持っている能力は、整形とは言えイケメンであること、ネイティブに近いレベルの英語力、そしてソフトな声と語り口、何よりその場その場で求められているコメントをきちんと言える「空気を読む力」を持っていることです。

 これらの能力をフルに発揮して、まともな仕事に取り組めば、それなりに成功しそうなものですが、嘘つきは「呼吸をするように」嘘をつきますから、恐らくいつでも周りの空気を読んで適当に受けの良いことを喋ってしまうのでしょう。嘘も時と場合によってはあまり問題にならないこともありますが、今回のホラッチョのように社会的に目立つところでやらかしてしまうと、バレた時に取り返しがつかないことになってしまいます。

 ホラッチョのことを書いていると、僕の周りにいる似たような人たちの顔が3人ばかり思い浮かんできました。このブログにも時々登場するMっちゃん、K橋、O田くんです。彼らは仕事でももしかしたら嘘をついているかも知れませんが、主にその能力をフルに発揮しているのは「対女性」であって、合コンとかナンパの折にはホラッチョに負けず劣らずの経歴詐称をしています。名前はもちろん、住所、年齢、職業、そして何よりも既婚であることを隠して合コンなどに臨みます。

 既婚者であることを隠すのはもちろんホテルへ誘える確率を高めるためであり、年齢や職業で嘘をつくのは良いイメージを女性に与えるため、そして名前や住所で本当のことを言わないのは、後で面倒なことにならないための予防線です。もちろんホラッチョ同様に単に嘘をつくだけではなく、相手の考えていることを読み、常に気を遣って相手に話を合わせなければなりません。「ホラッチョ」であることも大変なのです。

 まあそう書いている僕も「嘘も方便」と思っているタイプですから、相手を傷つける正直な言葉よりも、優しい嘘を選んでしまいがちですけどね。本当のことを言っても誰も喜ばないケースって、世の中にはよくありますから。だから何となくホラッチョのことを憎めずにいるし、M、K、Oとも長年付き合っているのだと思います。


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