幹事クリタのコーカイ日誌2015

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12月25日 ● ポスト古館。

 「報道ステーション」のメインキャスターを務めてきた古舘伊知郎が来年3月での降板を表明しました。何かと政府与党との軋轢がありながら踏ん張ってきた古館ですが、とうとう力尽きたかなという印象がします。よくここまで戦ってきたと思います。偏向だのなんだのと批判され続けましたし、実際物議を醸すようなことも多かったですが、それでもマスコミは権力と対峙しチェックする存在であるという姿勢を貫いていることは僕は評価すべきだと思っています。

 前任の「ニュースステーション」の久米宏はテレビの申し子であり天才だっただけに、彼の後を継いだのは古館にとってはかなり大きなプレッシャーだったと思います。それまでの古館のイメージはマシンガントークを「芸」の域にまで高めたエンタメ系アナウンサーであり、硬派なキャスターのイメージはありませんでした。報道はあまり向いていないのではないかと思いましたが、それが12年にもわたりメインキャスターを続けるとは少々予想外の出来事でした。本当にお疲れさまと言いたいですし、次はまた充電してかつてのトークモンスター復活を望みたいと思います。

 さて、古館の後任がどうなるのかは注目です。彼が降板することで、テレビ朝日は報道ステーションをどうしていくのか、その方向性も問われることになります。現状のまま政府与党に牙を剥き続けるのか、それとも方向を修正してNHK的な穏健保守路線に向かうのか。新しいキャスターの人選によって、その方向性も自ずと見えてくることになります。

 後任についてテレビ朝日は未定としていますが、ネット上では早くもさまざまな憶測が上がっています。羽鳥慎一や宮根誠司といった知名度の高いタレントMCになれば話題性も高く視聴率も期待できるでしょうが、来年4月からとなると人気者の彼らのスケジュールを確保できるかどうかはわかりません。かつてみのもんたは恐ろしい数の情報番組やバラエティのMCをやっていたので不可能ではないでしょうが、さすがにニュースショーのキャスターとなると打ち合わせなどの時間もかかるし、そう簡単な話ではないと思います。

 と言って、お手軽な局アナでは数字が取れないし「重み」が足りません。局アナが何か世の中に物申したところで、それを視聴者がどう受け取るかと考えると、単なる進行役以上にはなれないでしょう。まして今のテレ朝には世間的知名度が高い人気アナがいないので、仮に時間が足りずに局アナを起用してもワンポイントリリーフの可能性が高いと思います。その後にやはり環境が整ったところで大物の登板があるような気がします。

 個人的には30代の若いキャスターが良いと思います。テレビや報道に若い世代の目を向けさせるには若いキャスターが良いし、柔軟な発想と瞬発力が欲しいです。ただし人気取りに安易にジャニーズとかお笑い芸人を起用するのはやめてほしいですけどね。


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