幹事クリタのコーカイ日誌2015

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12月12日 ● フェデラーとヒンギスのミックスダブルス。

 来年のリオ五輪のミックスダブルスにフェデラーとヒンギスのスイスペアが出場する意向であることを明らかにしました。この天才2人がミックスでペアを組むという話は五輪のたびに持ち上がってきましたが、そのたびにヒンギスが袖にしてきました。フェデラー34歳、ヒンギス35歳ですから、来年が恐らく現役で臨むオリンピックのラストチャンスでしょう。ぜひとも実現して金メダルを獲得してほしいものです。

 ミックスダブルスという競技は「社交」から始まったテニスならではの独特のものです。男女がペアを組んで同じ土俵でハンデなしで戦うというのは、普通に考えれば圧倒的に女性が不利です。それを男性がうまくカバーしながら、女性がどこまで踏ん張れるかで勝負の行方は決まります。男性の力が7割、女性が3割というくらいの負担でしょうか。男性の力に差が大きくあれば女性がいくら頑張っても勝ち目はありませんが、男性が拮抗していれば女性次第で決まります。

 またミックスならではの戦術や戦略もあるし、暗黙のマナーみたいなものもあって一種独特の競技ですから、性格やプレースタイルでミックスが得意な人と不得意な人ははっきりします。基本的にはパワーとスピードで勝負する人は苦手で、技術と戦略で勝負する人が得意としていると思います。フェデラーとヒンギスはともに天才でありスーパーテクニシャンですから、ミックスダブルスには2人とも向いていると考えていいでしょう。

 ただ我々のレベルでもそうですが、ある程度「非情」になれる人でないとミックスは勝ち切れません。と言うのも、勝負が競れば競るほど、いかに女性を狙って攻め切れるかがカギになってくるからです。性格的に紳士で優しい男性はやはりどこかで女性を攻めることを躊躇してしまいます。テニスは性格が出るとよく言われますが、特にミックスでは男性の「紳士性」が明らかに出るので怖いです。

 この2人のスイスペアがもし本当に出場すれば金メダルの可能性は高いでしょうが、対抗としてジョコビッチとイバノビッチのセルビアペアが出てくれないかなと思います。あとはセレナとヴィーナスのウィリアムズ姉妹がダブルススペシャリストのブライアン兄弟と兄弟姉妹ペアを組んで出るというのも面白いかも。日本は前回錦織と伊達のペアという話がありましたが、さすがに伊達も衰えが激しいし、錦織のペアに相応しい女子選手が他に見当たらないのが残念です。


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