幹事クリタのコーカイ日誌2015

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12月6日 ● 場慣れの差。

 今日はいよいよ発表会当日。クリスマスデコレーションに彩られた一軒家のオシャレなフレンチレストランで食事をしながらの発表会です。演奏したのはピアノが坂本九の「見上げてごらん夜の星を」、サックスが宇多田ヒカルの「First Love」。ピアノはそれほど難易度が高い楽譜ではありませんが、なにせ初めてソロで弾くので不安でいっぱいです。サックスは「おまけ」というか細かな装飾音をたくさん入れて、これまでより難易度を上げてサックスらしさを出す試みになっています。

 先にピアノの演奏でした。生ピアノはいつも弾いている電子ピアノと違って音が響くので緊張して弾き始めたのですが、意外や音が小さくて逆にびっくり。「あれ、様子が違うぞ」と思ったのがいけませんでした。もっと鳴らさないといけないのかと力んでしまったのです。それでいつもの練習なら間違えないところでミスタッチをして頭に血が上りました。

 なんとか集中しようとして、いったんは立て直したものの、なかなかいつものペースでは弾けません。ちょっとずつ間違えるたびに頭の中が白くなっていきます。とうとう演奏途中でつっかえてしまいました。何とかかんとかボロボロになりながらも、エンディングに近づいたところでまた間違えて完全にパニック。何を弾いたらいいのかわからなくなり急停止してしまいました。途中の数小節を吹っ飛ばして一気にエンディングに向かい強引に終わらせてしまいました。もう弾き終わって苦笑しか出ません。

 練習で間違えそうなところはあらかじめ想定していて対策も練っていたのですが、練習ではスラスラと弾けていたところでミスをしたのは想定外でした。事前の想定でも1回や2回はミスをするだろうと思っていましたが、ここまでボロボロのヨレヨレになってしまうとはさすがに思っていなかったので、演奏後はしばらくショックで呆然としてしまいました。これまでサックスを含めてもこれほどひどい演奏をしたことがありません。ミスがミスを呼び連鎖してしまうと、もう自分ではどうしようもありませんでした。

 次にサックスを吹かなければならないので、気分を変えて臨めるように、なるべくピアノのことは忘れるように努めました。1時間近く間を空けてのサックス演奏だったので、この間に気持ちを整理できたのは良かったです。サックスではピアノの分も取り戻すべく、たっぷりと余韻をもって吹くことだけを考えました。結果としては手応え十分。細かいミスはありましたが、ミスしても知らん顔をしてまるでそういうアレンジだという風を装って最後まで吹くことができました。ピアノと違ってミスを引きずらずに演奏を続けられたのです。

 これはもう慣れの差としかいいようがありません。ピアノの発表会はまだ4回目。しかも過去3回はすべてMちゃん先生との連弾でしたから自分のパートだけを黙々と弾いていれば良かったのですが、今回は初めてのソロ演奏で緊張感もマックスでした。サックスの発表会は15回目。さすがにこの差は大きいです。これまで散々緊張から失敗を繰り返してきただけに、もう少々ミスをしても心が強くなっていました。もちろん基本的な実力の違いもあるのですが、「場慣れ」の力は大きいです。

 だったらピアノにもその「場慣れ」力が発揮されればいいのに、人間のメンタルというのはそう単純なものではないみたいです。家に帰ってピアノを弾いてみたら、何の問題もなくサラッと弾けました。


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